HOT FUDGE TOKYO SHOWING


【HOT FUDGE TOKYO SHOWING】




- HOT FUDGE  TOKYO SHOWING -

"REPEAT AFTER ME : I AM FREE"


日時:2017年7月1日(土) 〜 23日(日) 11:00 - 20:00<会期中無休>
場所:B GALLERY(新宿 / BEAMS JAPAN 5F)
           〒160-0022 東京都新宿区新宿3-32-6
TEL:03-5368-7309


【レセプションパーティー】(入場自由)
HOT FUDGEをお招きし、レセプションを開催します。
日時 / 場所:6月30日(金) 18:00 - 20:00 / B GALLERY


【内容】
B GALLERYでは7年ぶり2回目となるシルクスクリーンユニット、
HOT FUDGE (ホット ファッジ) の最新展。

日常生活の中で身近にあるモノ、風景、人をモチーフに紙、木版、
レコードといった様々な素材にシルクスクリーンを載せていく
HOT FUDGEのユーモアに溢れた作品は、国内外で人気を集めています。

東京で久しぶりの発表となる本展では、新作のシルクスクリーン作品に
加え、写真をコピー機でモノクロ印刷した作品を多数展示、販売します。

HOT FUDGEの最新作をどうぞお楽しみください。


【イベント情報】
最新情報はホームページ、SNSにて随時配信いたします。
※お問い合わせは、B GALLERY(03-5368-7309)まで。


東京を中心に活動するシルクスクリーン・プリントのDUO。

<ソロ・ショウ>
2010年 B GALLERY(新宿)、SLANT(金沢)
2011年 SLOPe Gallery(千駄ヶ谷)
2014年 BOOK & JOB Gallery(サンフランシスコ)
2016年 SEEING THINGS Gallery(サンノゼ)

<グループ・ショウ>
2012年 "Film Por Vida" Print Exchange Program 展
               (ノルウェー、サンフランシスコ)
2015年 "Film Por Vida" Print Exchange Program 展
               (東京/B GALLERY)

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【次回の展覧会】
7月28日(金) 〜 8月13日(日) 11:00-20:00<会期中無休>


BABU 展覧会「愛」


【BABU 展覧会「愛」】





『 BABU 展覧会 「愛」 』

日時:2017年6月9日(金) 〜 27日(火) 11:00 - 20:00<会期中無休>
場所:B GALLERY(新宿 / BEAMS JAPAN 5F)
           〒160-0022 東京都新宿区新宿3-32-6
TEL:03-5368-7309

レセプションパーティー:6月9日(金) 18:00 - 20:00


【内容】
B GALLERYでは初となるアーティスト、BABUの展覧会。
幼少期よりストリートの魅力に取り憑かれてきたBABUは、旅を通じてスト
リートの自由な表現方法と出会うことでその独自の感性を磨いてきました。
毎日のように遊んでいるスケートボードを試行錯誤を繰り返しながらセルフ
カスタムし、世界で1枚のアートピースで滑走し続けています。
『愛』と題した本展では、新作のスケートボードをはじめ、使わなくなった
様々なモノを加工した立体やコラージュ、作者不明の絵画に手を加え完成さ
せた作品など、既製の表現に捕らわれない多岐にわたる作品を展示、販売し
ます。どうぞご期待ください。


【アーティスト・トークのお知らせ】
日時 / 会場:2017年6月11日(日) 15:00-16:30 / B GALLERY
予定定員制:先着30名様  ※ご予約はB GALLERYまで
ゲスト:都築響一(編集者)


【BABU(バブ) / ストリートアーティスト、スケートボーダー、彫師】
北九州出身、小倉在住。作品制作の手法だけでなく、制作に至るまでのプロ
セスも含めて、ストリートアートの形式を体現している。突如、2008年から
作品発表を休止するが、近年世界中で活動を再開しストリートシーンを騒が
せている。現在、国内外より注目度の高いストリートアーティストである。

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吉田昌平 展覧会「新宿(コラージュ)」

【吉田昌平 展覧会「新宿(コラージュ)」】





『吉田昌平 展覧会 「新宿(コラージュ)」』

日時:2017年5月19日(金) 〜 6月4日(日) 11:00 - 20:00<会期中無休>
場所:B GALLERY(新宿 / BEAMS JAPAN 5F)
           〒160-0022 東京都新宿区新宿3-32-6
TEL:03-5368-7309

レセプションパーティー:5月19日(金) 18:00 - 20:00


【内容】
B GALLERYでは初となる吉田昌平の展覧会を開催します。
本展では、写真家・森山大道の写真集『新宿』(月曜社)を解体、全てのページを
素材として使用しコラージュした全128点からなる作品集『Shinjuku(Collage)』
の中から厳選した作品の展示、販売を行います。
吉田昌平は、書籍のデザインや展覧会のアートディレクションといった仕事をす
る傍ら、アーティストとしてコラージュ作品を数多く制作、発表しています。
彼の欲と衝動に溢れた、大胆かつ自由で美しいコラージュは、森山作品に新たな
息吹を与えています。どうぞご期待ください。


「ぼくは吉田さんのコンセプトによって、すでにぼくの手から離れた〈もうひと
    つの新宿〉風景の中を歩き回れることを楽しみにしている」  — 森山大道


【アーティスト・トークのお知らせ】
日時 / 会場:2017年6月3日(土) 18:00〜19:30 / B GALLERY
予約定員制:先着30名様  ※ご予約はB GALLERYまで
ゲスト:森山大道(写真家)、杉江宣洋(『BRUTUS』副編集長)


【作品集発売のお知らせ】
タイトル:『Shinjuku(Collage)』
著者:吉田昌平
写真:森山大道『新宿』(月曜社)
発行:numabooks
定価:5,800円(税別)


吉田昌平(よしだしょうへい) / アートディレクター、グラフィックデザイナー】
1985年、広島県生まれ。桑沢デザイン研究所卒業後、デザイン事務所「ナカムラ
グラフ」での勤務を経て、2016年「白い立体」として独立。カタログ・書籍のデ
ザインや展覧会ビジュアルのアートディレクションなどを中心に活動。その傍ら、
アーティストとして字・紙・本を主な素材・テーマとしたコラージュ作品を数多
く制作発表する。2016年、雑誌『BRUTUS』(マガジンハウス)No.818「森山大道
と作る写真特集」への参加を契機に、森山大道氏の写真集を素材としたコラージュ
作品の制作を始める。作品集に『KASABUTA』(2013年/WALL)がある。

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【次回の展覧会】
2017年6月9日(金) 〜 27日(日) 11:00-20:00<会期中無休>



石川真澄 展覧会「深世界紀行」

【次回展覧会のご案内】





『 石川真澄 展覧会 「深世界紀行」 』

日時:2017年4月28日(金) 〜 5月14日(日) 11:00 - 20:00<会期中無休>
場所:B GALLERY(新宿 / BEAMS JAPAN 5F)
           〒160-0022 東京都新宿区新宿3-32-6
TEL:03-5368-7309

レセプションパーティー:4月28日(金) 18:00 - 20:00


<内容>
B GALLERYでは3年ぶり2回目となる、画家・石川真澄の展覧会を開催します。
前展『深世界奇譚(しんせかいきたん)』では、彼が幼少期に体験した中で影響を
及ぼした出来事をテーマに作品を発表し、国内外より好評を得ました。

『深世界紀行』と題した本展では、表と裏、陰と陽といった、現在の作家自身の
相反する心象風景をテーマに、新作の浮世絵を展示、販売します。

”浮世”とは”現代風”を意味します。石川真澄の描く浮世絵も、現代社会と生活者
たちへの風刺を交えたユニークな視点が豊かな表現力で描かれており、本展からは
現代に生きる私たちの姿を異なる目線から感じ取ることができるでしょう。
どうぞご期待ください。


【イベント開催のお知らせ】
最新情報はホームページ、各メディアにて随時配信いたします。
詳細などのお問い合わせは、B GALLERYまでお電話ください。


【石川真澄 (いしかわますみ) / 画家】
1978年、東京葛飾生まれ。2000年、六代目歌川豊国に師事。六代目他界後は、独学で
浮世絵を学び、個展、グループ展を中心に活動。2007年、写楽を題材にした映画
「宮城野」のための浮世絵制作を担当。2010年、日本橋地域ルネッサンス100年計画の
一環として「日本橋かるた」を制作。2011年、「サロン・デュ・ショコラ2011」限定
BOXのパッケージデザインを担当。2013年、日本橋三越「ジャパン・センスィズ」の
夏・秋用デザインを担当。個展「深世界奇譚」(2014年)を開催。2015年2月には、世界
的ロックバンド「KISS」とのコラボプロジェクトで、自身初となる江戸伝統木版画によ
る作品を発表。同年7月、映画「スターウォーズ」とのコラボ企画として木版画3作品を
発表。2016年、複合施設「グランフロント大阪」3周年記念のキービジュアルを担当する。
ヘビーメタルバンド「アイアンメイデン」とのコラボ作品として木版画2作品を発表。
市川海老蔵主演TVドラマ「石川五右衛門」(2016年10月〜)のメインヴィジュアルを手掛け
る。映画「スターウォーズ」とのコラボ企画第2弾の木版画のうち「暗黒卿 墜悪巣矇婁」
(ダースモール)を担当する。

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いしいしんじ その場小説「花」④(最終回)


いしいしんじ その場小説『花』 ④(最終回)

(前回のお話③は、こちら)



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 遠い草原で、ちょうどいいサイズの麦わら帽子をかぶった女の子が、不意に、青空をみ
あげる。いまなにか、きこえた。動物の、遠吠えのような。青空のむこうで響く、雷みた
いな。
 暖かい空気をゆっくりと鼻で吸う。
 家のまわりを、桜の木が取り巻いている。4月8日。女の子の誕生日。桜の花は、いまが
満開だ。
 誰かが玄関のほうで、女の子の名前を呼ぶ。
「ちょっと待って!」
 女の子は叫び、庭のまんなかに生えた一本の桜に歩み寄る。はじめは、蝶がとまってい
るのかとおもった。近づき、背伸びして、顔を近づけてみる。
「うわあ」
 おもわず、声が出た。何万個とふくらんだ桜の花弁のうち、目の前のただひとつだけが、
真っ青。宇宙の底を溶かしたような青色をしていたのである。





おわり

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【現在開催中の展覧会】
4月1日(土) 〜 23日(日) 11:00-20:00<会期中無休>

いしいしんじ その場小説「花」③


いしいしんじ その場小説『花』 ③

(前回のお話②は、こちら)



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 演奏のあと、カウンターでいつものように写真を出しかけ、おおかみはとなりの男に、
「そうだ、今日は、何月、何日だい?」
 とたずねた。
「今日かい? ええっと、4月の・・・8日だな」
「そうか」おおかみはうなずき、取り出しかけた写真をポケットの奥におさめ、ジャケ
ットの上からなでさすった。「そうか、4月8日ね。やっぱり、そうか・・・」
「それはそうと、ちょっといっしょにこないか?」 となりの男はおおかみの肩に触っ
た。「正面のホテルで、おもしろい遊びをやってるんだ」
 4階の一室で、賭場がひらかれていた。どこからもちこんだのか、本式のルーレット
が部屋のまんなかに据えられていた。おおかみは、要領をきくと、「あか」「くろ」
「あか」「あか」と、ルーレットの回転がはじまるたびにビットした。はじめは、有り
金を巻き上げようともくろんでいた胴元と常連たちは、鼻で笑っていたが、だんだんと
青ざめてきた。おおかみのビットは、一度としてはずれなかった。掛け金は倍、2倍、4
倍とふえていき、やがて、おおかみのカバンに入りきらないほどになった。みながあっ
けにとられるなか、おおかみは紙幣をつかみ、ギターのなかへ押し込みはじめた。
「悪いね」おおかみはドアをひらき、あとずさりで歩きながら笑いかけた。「うまれつ
き、耳と手だけが頼りなんでね。そういう玉の転がる音は、なによりよく、耳に響くの
さ」
 おおかみはホテルを出、靴をひきずって歩きはじめた。通りかかった女性を呼び止め、
この近くに花屋はあるか、たずねた。2ブロックほど歩いた角に、小さな花屋が一軒あっ
た。
「かんたんな花束を、もらえないかね」おおかみはポケットから紙幣をつかみだしてい
った。「それから、近くで、いちばん空に近い場所はどこだね?」
 おおかみは山道を歩いた。小高い丘の上に東屋があるはずだった。うしろから、ひた
ひたとついてくる足音がきこえた。おおかみは薄笑みを浮かべた。せめて、丘の上まで、
ほっておいてくれないだろうか。
 一発目は無言だった。なにか堅い木のようなものがおおかみの後頭部をとらえた。横
倒しになり、頭部をかかえこむ。罵声とうなり声がきこえた。背中、腹、腰と、靴の先
が何度も何度も、おおかみのからだにめりこんだ。からだのなかで雷鳴が鳴り響いてい
るようだった。からだの内側と外側がどちらなのかよくわからなくなってきた。いま蹴
られているのか、それとも、ただひとり山道に残されているのかも。
 そのうちだんだんと、静寂があたりをつつんだ。おおかみは素っ裸の気がした。どこ
か空の上で星が落ちていく音がする。手を動かそうとするが左は無理だった。もうギタ
ーとはおさらばだなと、おおかみは内心で吐息をついた。右手をそろそろとのばし、ど
こか近くに落ちている花束をさがした。が、みつからなかった。
 おおかみは、ゆっくり、ゆっくりと仰向きになり、みえようのない夜空をみあげた。
真っ暗闇だが、なにか赤いものが、川のように流れるのがみえた。
 白?
 赤?
 おおかみは息を吸った。目の芯に、それまで感じたことのない熱を感じ、ぎゅっと眼
底に力をこめると、やがて、それはひらいた。
 ひとつ。
 またひとつ。
 ああ、これがそうか。
 こんな色なのか。

 花
花花花
花花花花花
花花花花花花花花花花花花花花花花花花花花花花花花花花花花花花花花花花花花花花
花花花花花花花花花花花花花花花花花花花花花花花花花花花花花花花花花花花花花花花
花花花花花花花花花花花花花花花花花花花花花花花花花花花花花花花花花花花花花花花
花花花花花花花花花花花花花花花花花花花花花花花花花花花花花花花花花花花花花花花
花花花花花花花花花花花花花花花花花花花花花花花花花花花花花花花花花花花花花花花
花花花花花花花花花花花花花花花花花花花花花花花花花花花花花花花花花花花花花花花
花花花花花花花花花花花花花花花花花花花花花花花花花花花花花花花花花花花花花花花
花花花花花花花花花花花花花花花花花花花花花花花花花花花花花花花花花花花花花花花
花花花花花花花花花花花花花花花花花花花花花花花花花花花花花花花花花花花花花花花
花花花花花花花花花花花花花花花花花花花花花花花花花花花花花花花花花花花花花花花
花花花花花花花花花花花花花花花花花花花花花花花花花花花花花花花花花花花花花花花
花花花花花花花花花花花花花花花花花花花花花花花花花花花花花花花花花花花花花花花
花花花花花花花花花花花花花花花花花花花花花花花花花花花花花花花花花花花花花花花
花花花花花花花花花花花花花花花花花花花花花花花花花花花花花花花花花花花花花花花
花花花
花花花花花花花花花花花
花花花花花花花花花
花花花花花花






つづく..........

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【今後の公開スケジュール】
④(最終回): 4月20日(木)



【現在開催中の展覧会】
4月1日(土) 〜 23日(日) 11:00-20:00<会期中無休>

いしいしんじ その場小説「花」②


いしいしんじ その場小説『花』 ②

(前回のお話①は、こちら)


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 とある町の教会で眠っているとき、いきなり近所の老人たちが壇上でうたいだ
したことがある。おおかみは身をおこしてきき耳をたてていた。老人たちは、日
々のくるしみ、日々のよろこびについて、自分たちの信じているかみさまに、ゆ
たかな声でかたりかけていた。教会がふるえ、ガラス窓がきらめいた。おおかみ
の手はゆっくり頭上にあがり、そこにただよっているものをつかむと、左右交互
に口もとへはこんだ。まるで、空中に浮かんだ目にみえないパンを頬張るかのよ
うに。
「じっさい、あんなごちそうは、これまでいただいた試しがないね」とおおかみ
は笑う。「あそこの老人たちは、きっと、あの歌声に乗って、しょっちゅう雲の
上まで、だれかさんに会いにいってるんだろうな」

 もちろん、クルマの運転はできない。足がじょうぶに生まれついて、それだけ
は両親に感謝していた。あるとき、干し草の上にすわってうたっていたら、なま
ぬるい息がほっぺたにかかり、ときどき濡れたなにかが額やあごをなめた。馬だ
った。馬というものをみたことはなかったが、鳴き声やひづめの音で見当がつい
た。おおかみのあとを、馬はえんえんとついてきた。盗んだと思われては、ふく
ろだたきにあうので、おおかみは早々に、おんぼろの宿屋に逃げこんだ。翌朝、
宿の外に出ると、またあのやわらかく濡れたものがほっぺたやおでこをぺろぺろ
となめた。
 おおかみはあきらめて、馬を連れて歩くことにした。
 馬はひとに慣れているようで、背中にギターとかばんを置いたまま、おおかみ
の斜め後ろを一定の距離をとってついてくる。半月、ひと月。馬はおおかみの兄
弟のようになった。
 あるとき、クラクションの音をたてて車が真横からつっこんできた。おおかみ
は真後ろから押され、砂の上に突っ伏した。真後ろで、クルマのボンネットにな
にか重いものがぶち当たる鈍い音がして、それっきりなにもきこえなくなった。
ひとびとが集まってきて、なにかの破片を集めはじめた。
 おおかみは砂をつかんだまま立ちあがり、唾を吐いて、ギターとかばんを手探
りで探した。やわらかい濡れたものに、何回もさわった。ブルースは、生きてい
る暮らしの薄皮をはいだところに、ぱんぱんに充満している。

 空気があたたかくなってきて、ひとびとの声も、それまでの三月ほどとは徐々
にちがってきこえだす。桜の花とやらが、ひらきはじめたんだな、とおおかみに
も見当がつく。酒など一滴も口にしたことのない子どもや若い男女が、軽くシャ
ンペンでもあおったみたいに、半オクターブ高い声でしゃべりつづけている。
 油断は禁物だ。おおかみは肩をすくめ、歩きつづける。どんなところに、ブル
ースの野郎がロープを張って、足をひっかけようと待ち構えていやがるか、わか
んないんだから。
 その夜の演奏は、旧いライブハウスで行われた。「白いりんごの木」というの
が、店の名前だった。「りんごの木ってのは、茶色じゃなくて、白いのかね」お
おかみは店主にたずねた。店主は鼻をふくらませて笑い、「木の幹じゃないよ。
花さ。真っ白に咲くんだ」「ピンクでも白でも、黒でも、俺には関係ないね。食
える実のほうがよっぽどありがたい」
 夕方から店はにぎわった。おおかみの名前は、ブルース好きのあいだではよく
知られているのだった。
 ギターはあいかわらず雷のようにうなり、おおかみは、これまでに会ったおお
ぜいのおんな、おとこ、おじいさん、おばあさんの顔に刻まれていた、ことばに
ならない表情を声に乗せてうたった。この夜も、「白いりんごの木」の店内は、
青黒い薄闇で染まっていった。店に集まった誰も、一瞬も目をステージからそら
さなかった。みな、なつかしく、あたらしく、なじみのある音楽に包まれて身を
揺らせていた。流れ、揺れるブルースは、店に集まったひとびとにとって、揺れ
動き波打つ鏡のようだった。





つづく..........

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【今後の公開スケジュール】
③4月16日(日) / ④4月20日(木)



【現在開催中の展覧会】
4月1日(土) 〜 23日(日) 11:00-20:00<会期中無休>

いしいしんじ その場小説「花」①


4月2日(日)に開催された、
佐藤理 展覧会「ALL THINGS MUST BE EQUAL」』のイベント
<Vol.1 エレクトロその場小説・ライブ>は、大盛況に終わりました。
ご来場いただいたみなさま、ゲストでお越しくださった、いしいしんじさん、
ありがとうございました。



本イベントで発表した、いしいしんじさんによる、その場小説『花』を、
本イベント参加できなかったお客様のために、4回に分けて公開いたします。

どうぞお楽しみください。


【公開スケジュール】
①4月9日(日) / ②4月13日(木) / ③4月16日(日) / ④4月20日(木)




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『花』     著者:いしいしんじ



その黒人のブルースマンは、桜の花をみたことがなかった。桜どころか、花自体、
いっさいみたおぼえがなかった。なぜなら盲目だったからである。
「雷が、目にはいってね」
仲間には、笑いながらそう話した。
生後すぐのとき、山の上で空がごろごろ、うなり声をあげるのをきいた。なんと
はなしに目をむけた瞬間、そら全体に稲光がかがやいた。それ以来、いっさいの
物象を、彼の目がとらえたことはない。
畑仕事や荷車ひきは、無理だった。働き手として、まったく役にたたない彼は、
村のやっかいものだった。ギターを手に、うたうことしかできなかった。そのう
ち、村を出て、田舎、町中、港に都会と、放浪しながら演奏する毎日にはいって
いった。

男の声は、まるでケモノがうたっているようだった。いつのまにか男は「おおか
み」というあだ名で呼ばれるようになった。おおかみのギターは、空の上で鳴る
雷鳴にそっくりだ、というものもいた。
「あたりまえじゃないか」おおかみはサングラスのむこうで笑う。「うまれつき、
雷とは、兄弟みたいな仲なんだぜ」

ライブハウスからライブハウスへ。酒場から酒場へ。おおかみの演奏する音楽は、
ひとの気持ちを陽気にするものではなかった。が、かといって、薄暗い気分に駆
られるわけでもなかった。
ギターの弦が揺れ、空間に弦の音とケモノの声がこだまする。穴蔵のような部屋
の空気は、だんだんと青黒く染まっていく。酒瓶が光り、グラスの縁がにぶく輝
く。男たち、女たちは、青白い目をひらいたまま、おおかみの歌声をからだのな
かに注ぎいれる。
おおかみの意見では、どんなところでも、人間がそこにいれば、きっとブルース
が必要なんだ。水のあるところ、目に見えない塵やプランクトンがうごめいてい
るように、人間の吐く息、吸う息のなかには、かならず、ブルースのかけらが浮
かんだり沈んだりしている。
「寒いところにいったよ。吐いた唾やしょんべんが、空中でこおっちまうくらい。
暑いところにもいったさ。そこらじゅうで木の枝が勝手にもえあがっちまうくら
い。どんなところであろうが、夜はくるだろう。ブルースも、それと同じこった」

酒場で演奏が終わり、くつろいだ気分でウイスキーをすすると、おおかみはジャ
ケットのポケットから、ぼろぼろになった写真をいちまいとりだす。そして、と
なりにすわった誰かに、
「なあ、なにがうつってる? あんたには、どんなものがみえるね。さあ、いっ
てみてくれ」
 語りかけながら見せる。
 大きな麦わら帽子。オレンジ色のバンダナ。ぶかぶかの帽子の下には、顔じゅ
うで笑う少女の姿がある。どこか、青い空の下の木陰。風が吹いているのか、少
女は両手で、麦わら帽子のつばをおさえつけている。
 目にみえた、写真のままの様子を、おおかみに語るひとがもちろん多い。けれ
ども、
「まっくろい、ヘビがみえるね。とぐろをまいて、目をぎょろつかせて」
 なんてことをいうやからもいる。
「やせっぽちで、うすぎたないこどもがひとり、うつってるな。はらぺこで、し
んじまうんじゃないかな」
 どんなことをいわれても、おおかみは微笑みながら大きくうなずき、写真をジ
ャケットのうちポケットにもどす。そして、
「ありがとうよ」
 そうささやき、ウイスキーを一杯、その相手におごる。
「もうずいぶん、遠くまで来たもんだ」 おおかみはバーテンダーに話しかける。
「おれには、地図も、駅の名前もよめないし、町並みってものも、気にしたため
しがないから、実感はないんだが、『遠さ』の感覚だけはあるんだよ。なにしろ、
うまれてこのかた、さわれるかどうかだけを頼りに、息をつないできたんだから」
 調子がよいときには、「ブルースにさわれる」とおおかみはいう。「ほんとう
だぜ。目がみえると、わからないかもしれないが、ふっとしたとき、目の前の空
気に手をつっこんでみな。そこで、ブルースが、びんびんふるえてるから」 



つづく.....

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【現在開催中の展覧会】

   4月1日(土) 〜 23日(日) 11:00-20:00 <会期中無休>



現在開催中の展覧会


【現在開催中の展覧会】




『 佐藤理 展覧会 "All things must be equal" 』

日時:2017年4月1日(土) 〜 23日(日) 11:00 - 20:00<会期中無休>
場所:B GALLERY(新宿 / BEAMS JAPAN 5F)
           〒160-0022 東京都新宿区新宿3-32-6
TEL:03-5368-7309

レセプションパーティー:3月31日(金) 18:00 - 20:00


<内容>
B GALLERYでは初となるアーティスト、佐藤理の展覧会を開催します。
これまでに写真、絵画、グラフィックデザイン、アニメーション、音楽、
ゲーム、アプリといった多種多様な作品の発表を精力的に行ってきた佐藤理。

"All things must be equal"と題した本展では、露光されただけのフィルムを
スクラッチや炙り、汚しなどで加工し、それをスキャニングしたものに、
世界中を旅しながらデジタルカメラで撮影した写真を重ね合わせていくと
いった作家独自の手法を施した新作を展示、販売します。

ミックスさせて元々の素材の意味が平均化された作品は、インターネット
により情報が平均化、均一化されている現代メディアとシンクロすること
でしょう。また、会期中に併せ本展の内容を集約した写真集、CD盤の
リリースをします。佐藤理の最新展にどうぞご期待ください。


<イベントのお知らせ>
Vol.1  エレクトロニクス + その場小説・ライブ
日時:4月2日(日) 15:00 - 16:00
出演:佐藤理(エレクトロニクス) + いしいしんじ(朗読 / 小説家)

Vol.2  インプロビゼーション・ライブ
日時:4月8日(土) 18:00 - 19:30
出演:佐藤理(エレクトロニクス)
           ゴンドウトモヒコ(ホーンズ) a.k.a METAFIVE
           成田忍(ギター)

Vol.3  アーティスト・トーク
日時:4月15日(土) 15:00 - 16:30
ゲスト:伊藤弘(グルーヴィジョンズ / アートディレクター)
              タカザワケンジ(写真評論家)

会場:B GALLERY / 予約定員制 先着30名様(着席)
*ご予約、お問い合わせはB GALLERYまで。


<写真集刊行のお知らせ>
タイトル:『ALL THINGS MUST BE EQUAL』
著者:佐藤理  /  解説:タカザワケンジ
定価:2,700円(税込)
作家活動を再開するにあたって、写真にもう一度眼を向け制作した
本展の作品を中心に、本展では収まりきらなかった作品も多数掲載。


<CD発売のお知らせ>
タイトル:『ALL THINGS MUST BE EQUAL』(TYO EDITION)
定価:2,300円(税込)
レーベル:サブライムレコーズ
ベルリンのテクノレーベル"SLEEPERS"のオファーにより実現した
オサムサトウの19年ぶりの新作。ブルーズの巨人ハウリン・ウルフの
ボイスを使った新曲、90年代に制作された坂本龍一との共作曲や
LSD/東脳テーマのリワーク等、全13曲を収録した総集編。
ゴンドウトモヒコ、成田忍等が参加、マスタリングは砂原良徳が担当。


<アナログ盤のお知らせ>
タイトル:『ALL THINGS MUST BE EQUAL』(BLN EDITION)
レーベル:SLEEPERS RECORDS
ベルリンのテクノを中心に扱うレーベル、"SLEEPERS RECORDS"より
今夏、世界に向けてリリース予定。アナログ盤のみに収録されている
未発表3曲、リミックスバージョン2曲を含む全7曲。


佐藤理 (さとうおさむ) / アーティスト>
1960年、京都生まれ、東京在住。父、祖父とも写真家。周囲の大人が
芸術関係ばかりという環境で少年期をすごし、学生時代は、デザインと
写真工学を二つの大学で学ぶ。2校の学籍及び老人、米国遊学、留年により
8年間の学生生活をおくる。その間に写真やデザインの制作の傍ら電子音楽
に興味をもちはじめ、シンセサイザーとテープを使いさまざまな実験音楽、
環境音楽を制作、ライブなどで発表。また当時の音楽はNHKの番組BGMや
テーマ曲に使用された。そのほか卒業制作の作品を、当時カリスマ的な人気
があったEP-4佐藤薫氏のインディンーズレーベルよりカセット+シルクスク
リーンの作品をリリース。その活動が当時のサブカル誌、宝島などに紹介さ
れる。卒業後上京、広告制作会社のモス・アドバタイジングに入社。直属の
上司は当時コピーライターであった、故・川勝正幸氏。その後、1年半で退
社し平成元年に(有)アウトサイドディレクターズカンパニーを設立、1991年
最初の展覧会ではコンピューターグラフィックで「アルファベチカ・オルガ
ズム」を発表、多くの国内外のプレスから取材を受け、その後もコンスタン
トに作品を発表。他、マルチメディアプロダクションとして、多くの作品に
たずさわり、ソニーミュージックからPCゲーム作品「東脳」、米国ソニー
からは米題「EASTERN MIND」としてデビュー。そのほか音楽CD「EQUAL」
などが日本、ヨーロッパのソニーからリリースされた。その後、現在もカルト
クラシックとして名高いプレイステーションの「LSD/ドリーム・イミュレー
ター」をアスミックエースより発売。近年、一旦すべてをリセット、原点に
戻り、作品制作を中心に活動を開始。また時を同じくしてベルリンのテクノ
レーベル"SLEEPERS RECORDS"からのオファーにより音楽活動も再開。

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【次回展覧会のご案内】
石川真澄 展覧会『深世界紀行』
4月28日(金)〜5月14日(日) 11:00-20:00<会期中無休>


「池田晶子の言葉と出会う」


【現在開催中の展覧会】 




『池田晶子の言葉と出会う


日時:2017年3月5日(日) ~ 26日(日) 11:00 - 20:00 <会期中無休>
会場:B GALLERY (新宿 / BEAMS JAPAN 5F)
          〒160-0022 東京都新宿区新宿3-32-6
TEL:03-5368-7309


【内容】
B GALLERYでは、2007年に他界した文筆家・池田晶子の言葉を紹介する
展覧会を開催します。本展では、没後10年となる池田晶子の全29冊の書籍の
販売を始め、壁面に彼女の言葉を展示し、ギャラリー内に本に見立てた空間
を作ります。会期中には、各界の最前線で「言葉」と対峙・格闘されている
表現者の方々のトークショーも行います。

”書き手が死んだ後にこそ、言葉は真に読まれる”、そう公言していた池田晶子
の言葉に、新たな読者が出会うことを目指します。どうぞご期待ください。


【トークショーのお知らせ】
日時 / 会場:3月5日(日) 15:00 開演 / B GALLERY(BEAMS JAPAN 5階)
ゲスト:片岡義男(作家) × 小池昌代(詩人・作家)
※終了しました。

日時 / 会場:3月11日(土) 15:00 開演 / B GALLERY(BEAMS JAPAN 5階)
ゲスト:池内紀(ドイツ文学者・エッセイスト)
※終了しました。

日時 / 会場:3月18日(土) 16:30 開演 / B GALLERY(BEAMS JAPAN 5階)
ゲスト:林家たい平(落語家)
※終了しました。

日時 / 会場:3月25日(土) 15:00 開演 / B GALLERY(BEAMS JAPAN 5階)
ゲスト:永沢まこと(イラストレーター)
※終了しました。

予約定員制:先着50名様(着席40名様) 

※ご予約・イベント内容のお問い合わせは、B GALLERYまでお電話ください。

協力: KADOKAWA / 講談社 / 新潮社 / 中央公論新社 / トランスビュー
           本願寺出版社 / 毎日新聞出版 / NPO法人 わたくし、つまりNobody


本展は、『没後10年記念 連続トークイベント「池田晶子の言葉と出会う』
に関連した展覧会となります。
本イベントでは、都内書店各所においてもトークショーが開催されます。

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【『没後10年記念 連続トークイベント「池田晶子の言葉と出会う」』】

日時 / 会場:1月16日(月) 19:00 開演 / 八重洲ブックセンター本店「8階ギャラリー」
ゲスト:川上未映子(作家)  ※終了しました。

日時 / 会場:2月18日(土) 14:30 開演 / 八重洲ブックセンター本店「8階ギャラリー」
ゲスト:小池昌代(詩人・作家)  ※終了しました。

日時 / 会場:4月22日(土) 14:00 開演 / 紀伊國屋書店 新宿本店 8階「イベントスペース」
ゲスト:武田砂鉄(ライター)

日時 / 会場:5月29日(月) 18:30 開演 / 三省堂書店 神田町本店 8階特設会場
ゲスト:中村桂子(生命誌研究者)

日時 / 会場:6月24日(土) 19:00 開演 / 代官山 蔦屋書店1号館2階「イベントスペース」
ゲスト:ヨシタケシンスケ(絵本作家)


※各会場共、約1ヶ月前から申込み受付開始 / 開場時刻は会場ごとに異なります。

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【池田晶子(いけだあきこ) / 文筆家】
1960年8月21日、東京の一隅に生を得る。慶應義塾大学文学部哲学科倫理学専攻を卒業。
文筆家と自称する。池田某とも。専門用語による「哲学」から哲学を解放する一方で、驚き、
そして知りたいと欲してただひたすら考える、その無私な精神の軌跡をできるだけ正確に
表すこと — すなわち、考えるとはどういうことであるかを、そこに現れてくる果てしない
自由の味わいとともに、日常の言葉で美しく語る「哲学エッセイ」を確立し、多くの読者を
得る。とくに若い人々に、思い込みを捨てて本質を考えることの面白さと、形而上の切実さ
を、存在の謎としての生死の大切さを、語り続ける。『14歳からの哲学』などで話題を呼ぶ。
著作多数。
新宿御苑と神宮外苑の引き風景を執筆の伴とし、富士山麓の季節の巡りの中に憩いを得て遊
ぶ。山を好み、先哲とコリー犬、そして美酒佳肴を生涯の友とした。
2007年2月23日夜、大風の止まない東京に、癌にて歿す(46年6ヶ月)。さいごまで原稿用紙と
ボールペンを手放すことなし。いながらにして宇宙旅行。出発にあたり、自らたって銘を記す。
「さて死んだのは誰なのか」。
その業績と意思を記念し、精神のリレーに捧げる「わたくし、つまりNobody賞」が創設された。

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YACCO SHOW -Let's enjoy my Dream Box! -


【開催中の展覧会】 





YACCO SHOW ー Let's enjoy my Dream Box ! ー


日時:2017年1月14日(土) ~ 2月12日(日) 11:00 - 20:00 <会期中無休>
会場:B GALLERY (新宿 / BEAMS JAPAN 5F)
          〒160-0022 東京都新宿区新宿3-32-6
TEL:03-5368-7309


【レセプションパーティー】
日時:1月13日(金) 18:00 - 20:00 
高橋靖子をお招きし、レセプションを開催します。
※終了いたしました。


【トークショーのお知らせ】
Vol. 1
日時:1月19日(木) 17:00 - 18:30
ゲスト:リリー・フランキー (イラストレーターなど)
※終了いたしました。

Vo..2
日時:1月28日(土) 17:00 - 18:00
ゲスト:野宮真貴 (歌手)
※終了いたしました。

Vol.3
日時:2月12日(日) 17:00 - 18:30
ゲスト:Char (ミュージシャン)
★予約受付を終了いたしました。

すべて予約定員制:30名様(着席)
※ ご予約は、B GALLERY(03-5368-7309 / 受付時間11:00-20:00)までお電話ください。
※ 定員に達し次第、立ち見でのご案内となります。(詳細はお電話ください)


急遽決定!『YACCO SHOW Presents  中村達也 ドラム独奏』
日時:2月5日(日) 20:00 - 20:20
予約応募抽選制:50名様限定ライブ
※終了いたしました。


イベントの最新情報は、本サイトにて随時配信いたします。

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【内容】
B GALLERYでは初となる、”表参道のヤッコさん”ことスタイリスト・高橋靖子の展覧会
を開催します。1960年代にフリーのスタイリストとして日本で初めて許可されたのち、
1971年にロンドンに渡り、山本寛斎のショーを、そして翌年にはジギー・スターダスト
期のデヴィッド・ボウイのステージ衣装のスタイリングを手掛け、一躍有名になった高橋
靖子。様々なミュージシャンや俳優たちとのクリエイティブな関係によって世界中を駆け
巡り歴史に残る数々の素晴らしい仕事を残した彼女は今もなお第一線で活躍し続けています。

本展では忌野清志郎、布袋寅泰、中村達也といったロック・ミュージシャンたちのステ
ージ衣装をはじめ、携わってきたCMや広告などの関連資料、自らが出演するTV映像の
ほか、親交の深い人たちとの愛のこもった思い出深い宝物など多岐にわたって展示します。
また、会期中には隔週で豪華ゲストをお招きし、トークショーを開催予定です。

70年代より様々なファッション、カルチャーを日本に紹介してきたビームスト時を同じく、
かたや国を越えて時代を創ってきた高橋靖子の足跡を紹介する、素晴らしい機会となります。
どうぞご期待ください。


「皆さま、この展覧会は私のスタイリスト歴50年間のびっくり箱です。
    時代が変化しながら流れているなかで、いつも、もがきながら、
    楽しみながら生きてきた自分自身を発見して、ワクワクしています。
    ジェネレーションを超えて、いっぱい楽しんでいただいて、
    エナジーとイマジネーションの交歓がてきますように。
    ぜひ、びっくり箱をのぞきにきてください!」  ー YACCO


【高橋靖子(たかはしやすこ) / スタイリスト】
1941年生まれ。茨城に育つ。早稲田大学政経学部卒業後、大手広告代理店でコピーライター
として働いたものの、原宿のセントラルアパートにあった広告制作会社に魅入られ転職、
クリエーターたちが集まる大規模なパーティーを催し「表参道のヤッコさん」として知られ
た。フリーランスのスタイリスト業として確定申告の登録第1号に。70年代からデヴィッド・
ボウイの衣装を手掛けるなど、多くのロック・ミュージシャンとともに時代を駆け抜ける。
70代の現在も現役として広告を中心に活躍、最近は北野武、山﨑努、リリー・フランキーら
のスタイリングも担当した。著書に『表参道のヤッコさん』(河出書房)、『わたしに拍手!』
(幻冬社)、『小さな食卓』(講談社)、『時をかけるヤッコさん』(文藝春秋)などがある。

高橋靖子オフィシャル Facebook / Twitter

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"YACCO SHOW" 追加イベント開催のお知らせ!


【"YACCO SHOW" 追加イベント開催のお知らせ!】





現在、B GALLERY(新宿/BEAMS JAPAN)で開催中の"YACCO SHOW"の会場にて、
急遽、中村達也(ミュージシャン)によるドラム独奏(生)を開催することが決定しました!
参加ご希望の方は、以下の方法に沿って応募予約(抽選)ください。

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『YACCO SHOW presents 中村達也 ドラム独奏』

開催日:2月5日(日)
入場時間:19:15〜19:50 ※途中入場不可
スタート:20:00〜  *およそ20分間ほどを予定
入場料:無料
           東京都新宿区新宿3-32-6

<応募方法>
抽選予約制:当選 / 50名様 (着席・スタンディング)
応募方法:メールにて受付
応募期間:2月1日(水) 20:00 〜 2月3日(金) 15:00 締切
応募専用メールアドレス:bgallery@beams.jp
必要記入事項:件名 / 『中村達也ドラム独奏  応募』
                         氏名(フルネーム)・住所・電話番号
抽選結果:2月3日(金) 23:00までに、当選者様へメールにてご返信

※応募予約のメールは、お1人様につき1通でお願いいたします。
※抽選結果は、当選者様(50名様)のメールアドレス(送信元)にご返信いたします。
※当選者様以外への抽選結果のご返信はいたしません。予めご了承ください。
※当選者様には入場受付の際に身分証明書の提示をお願いいたします。
※当日のご入場は、19:15〜整理番号順(ご返信メールに記載)でのご案内となります。
※着席・スタンディングのご案内は、当選者様へのメール内に記載いたします。
※上記応募方法以外での予約受付は不可となりますので、ご注意ください。

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【本イベント当日に本展をご鑑賞されるお客様へのお願い】
本イベント前の18:30〜は、準備のため鑑賞し難い環境となりますので、
当日ご鑑賞されるお客様は、18:00までのご鑑賞いただくことをお勧めいたします。
大変ご迷惑をお掛けいたしますが、ご理解とご協力を何卒よろしくお願いいたします。


〜2月12日(日) 11:00〜20:00 <会期中無休>






池田晶子 没後10年記念 連続トークイベント


【『没後10年記念 連続トークイベント「池田晶子の言葉と出会う」』】




B GALLERYでは、2007年に他界した文筆家・池田晶子の言葉を紹介する展覧会を
3月5日(土)より開催いたします。※展覧会の詳細はまた後日お知らせいたします。

本展は、『没後10年記念 連続トークイベント「池田晶子の言葉と出会う』に関連した展覧会で、
本イベントでは、都内書店各所にてトークショーが開催されます。


『没後10年記念 連続トークイベント「池田晶子の言葉と出会う」』

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日時 / 会場:1月16日(月) 19:00 開演 / 八重洲ブックセンター本店「8階ギャラリー」
ゲスト:川上未映子(作家)

日時 / 会場:2月18日(土) 14:30 開演 / 八重洲ブックセンター本店「8階ギャラリー」
ゲスト:小池昌代(詩人・作家)

日時 / 会場:3月5日(日) 15:00 開演 / B GALLERY(BEAMS JAPAN 5階)
ゲスト:片岡義男(作家) × 小池昌代(詩人・作家)

日時 / 会場:3月11日(土) 15:00 開演 / B GALLERY(BEAMS JAPAN 5階)
ゲスト:池内紀(ドイツ文学者・エッセイスト)

日時 / 会場:3月18日(土) 16:30 開演 / B GALLERY(BEAMS JAPAN 5階)
ゲスト:林家たい平(落語家)

日時 / 会場:3月25日(土) 15:00 開演 / B GALLERY(BEAMS JAPAN 5階)
ゲスト:永沢まこと(イラストレーター)

日時 / 会場:4月22日(土) 14:00 開演 / 紀伊國屋書店 新宿本店 8階「イベントスペース」
ゲスト:武田砂鉄(ライター)

日時 / 会場:5月29日(月) 18:30 開演 / 三省堂書店 神田町本店 8階特設会場
ゲスト:中村桂子(生命誌研究者)

日時 / 会場:6月24日(土) 19:00 開演 / 代官山 蔦屋書店1号館2階「イベントスペース」
ゲスト:ヨシタケシンスケ(絵本作家)


※各会場共、約1ヶ月前から申込み受付開始 / 開場時刻は会場ごとに異なります。

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【池田晶子(いけだあきこ) / 文筆家】
1960年8月21日、東京の一隅に生を得る。慶應義塾大学文学部哲学科倫理学専攻を卒業。
文筆家と自称する。池田某とも。専門用語による「哲学」から哲学を解放する一方で、驚き、
そして知りたいと欲してただひたすら考える、その無私な精神の軌跡をできるだけ正確に
表すこと — すなわち、考えるとはどういうことであるかを、そこに現れてくる果てしない
自由の味わいとともに、日常の言葉で美しく語る「哲学エッセイ」を確立し、多くの読者を
得る。とくに若い人々に、思い込みを捨てて本質を考えることの面白さと、形而上の切実さ
を、存在の謎としての生死の大切さを、語り続ける。『14歳からの哲学』などで話題を呼ぶ。
著作多数。
新宿御苑と神宮外苑の引き風景を執筆の伴とし、富士山麓の季節の巡りの中に憩いを得て遊
ぶ。山を好み、先哲とコリー犬、そして美酒佳肴を生涯の友とした。
2007年2月23日夜、大風の止まない東京に、癌にて歿す(46年6ヶ月)。さいごまで原稿用紙と
ボールペンを手放すことなし。いながらにして宇宙旅行。出発にあたり、自らたって銘を記す。
「さて死んだのは誰なのか」。
その業績と意思を記念し、精神のリレーに捧げる「わたくし、つまりNobody賞」が創設された。


MICHAEL JANG popup nite TOKYO




『MICHAEL JANG popup nite TOKYO

日時:2017年1月5日(土) ~ 10日(火) 11:00 - 20:00 <会期中無休>
会場:B GALLERY (新宿 / BEAMS JAPAN 5F)
          〒160-0022 東京都新宿区新宿3-32-6
TEL:03-5368-7309

【ライブサイニングイベント】
日時:1月5日(木) 18:00 - 20:00 
MICHAEL JANGによる2時間だけのサイニングイベントを開催します。

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【内容】
写真家のMichael Jangがアメリカより緊急来日!
1日だけのスペシャルなショーを行います。

※本展に関する情報は、随時B GALLERYのSNSで配信いたします。


【MICHAEL JANG(マイケル・ジャン)/ 写真家】
40年間にわたり、ポートレイトの写真家として活躍。
これまでにジミー・ヘンドリックスやロナルド・レーガン、ロビン・ウイリアムスといった
伝説の人物の撮影を行う。それと同時に、ビバリーヒルズのセレブリティーのパーティー、
若き日のカストロ、サウスシティのギャング、70年代後半のパンク・シーンなどに潜り込んでの
ドキュメンタリーも撮影。そこには、70年代から90年代のカリフォルニアのエッセンスがつまった
作品でいっぱいです。最近では、SFMoMAが、彼の初期の作品のプリントの展示も行っています。
出版物では、ハンバーガーアイズからリリースされた"COLLAGE"など。

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開催中の展覧会


【RED GGUITAR / MIC*ITAYA &  GONTITI TOKYO MIX】 





『RED GUITAR / 
    MIC*ITAYA & GONTITI TOKYO MIX』


<連日ご好評につき、会期延長決定!>

会期延長に併せ、
以下の日時でMIC*ITAYAがB GALLERYに在廊します。

★日時:12月18日(日) 14:00-18:00
★日時:12月25日(日) 14:00-20:00

上記日時にお越しのお客様には、会場で通常販売しております
<本展サイン入りポスター(¥1,080-/税込)>をご購入のお客様に、
お名前やご希望のイラストなどを、MIC*ITAYAが描きます。

本展で展示しているGONTITIとのアートワークについての秘話?をはじめ、
その他にもいろいろな裏話?が聞けるチャンスです!

ぜひこの機会にお誘い併せの上、ご来場ください。
お待ちいたしております。


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日時:2016年11月26日(土) ~ 12月25日(日) 11:00 - 20:00 <会期中無休>
会場:B GALLERY (新宿 / B GALLERY)
          〒160-0022 東京都新宿区新宿3-32-6
TEL:03-5368-7309


【レセプションパーティー】
日時:11月25日(金) 18:00 - 20:00 
MIC*ITAYAをお招きし、レセプションを開催します。
※終了いたしました。


【イベントのお知らせ】
タイトル:『ハーモニー』
日時:11月27日(日) 15:00 - 16:00
ゲスト:溝口肇
内容:チェリスト、溝口肇を迎えてのトークとライブ、
           そしてライブペインティングを行います。
※終了いたしました。


タイトル:『コンタクト』
日時:12月3日(土) 17:00 - 18:00
ゲスト:谷口純弘(DMO ARTS)、佐脇章三(sweet boon music inc.)
内容:GONTITI第三の男、佐脇章三とDMO ARTS谷口純弘との、
           GONTITIにまつわるトークを行います。
※終了いたしました。


タイトル:『サークル』
日時:12月11日(日) 15:00 - 16:00
ゲスト:甲田益也子、木村逹司 (共にdip in the pool)
内容:dip in the poolの甲田益也子、木村達司を迎え、
          トークとライブペインティングを行います。
※終了いたしました。


すべて予約定員制:30名様 
*ご予約はB GALLERYまでお電話ください。

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B GALLERYでは、3回目となるヴィジュアルアーティスト、
MIC*ITAYA(ミック・イタヤ)の最新展。

本展では、ミック・イタヤと30年以上に渡り親交のあるギターデュオ、
GONTITN(ゴンチチ)のために製作されたアルバムのアートワークやポスター、
ステージ美術、コラボレーション作品などを多数展示。その一部を販売します。

昨年、DMO ARTS(大阪)で開催され大好評を博した展覧会『RED GUITAR』
での展示作品の巡回に加え、初公開となる作品制作過程の貴重な資料や
記録映像の上映も行います。本展を通して、ミック・イタヤとゴンチチ両者の
アート、デザイン、ミュージックの深い関わりが伺えます。
アーティストの表現の多面性にどうぞご期待ください。


協力: DMO ARTS、sweet boon music inc.


【作品集出版のお知らせ】
タイトル:『RED GUITAR -The Fragment of Mic*Itaya's Works GONTITI-』
著者:ミック・イタヤ
仕様:A4変型280 × 210 60頁 中綴
限定:300部
定価:2,160円(税込)


MIC*ITAYA(ミック・イタヤ) / ヴィジュアルアーティスト】
多摩美術大学卒業。イラストレーション、グラフィック、インテリア、ミュージック、
ファッションなど様々な分野で活躍を続け、流麗な線と鮮やかな色彩で自然と人の
煌めきを表現する東京を代表するクリエイター。代表作は、鏡の作品シリーズ「Mirrors」、
60タイトルを越えるハンドミラーは強い人気がある。水戸で製作している古くて新しい
照明器具「すずも提灯」は2012年度GOOD DESIGN賞を受賞。
最近は、東京ソラマチの壁画やオブジェのデザインの他、ウェアのデザインも手がけ、
<ミック・イタヤ × ビームス ライツ>をリリースするなど活動は多岐にわたる。

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"ART PHOTO TOKYO -edition zero-"


【ART FAIR 出展のお知らせ】




B GALLERYは、"ART PHOTO TOKYO -edition zero-" に参加します。

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日時:2016年11月18日(金)〜20日(日)
           18日(金)・19日(土) 12:00-20:00、20日(日) 12:00-17:00

場所:茅場町共同ビルディング
           東京都中央区日本橋茅場町1-6-12  ※東京メトロ茅場町9番出口直結

料金:大人 1,500円、学生 500円

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様々なカルチャーやアートを、ファッションというフィルターを通して紹介する
BEAMSのプロジェクト、BEAMS ARTS

本フェアではBEAMS ARTSに属するコンテンツの中で最も現代アートと距離が近い
活動をしているB GALLERYから5名の写真家の作品をご紹介します。

今回の作品は全て、人との関わりや何かを大切に想う気持ち、自然や四季を通して
移ろう人の豊かな感情・感性といった、”心”や”想像力”をテーマに選んでいます。


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1960年代から現在まで幅広い表現で活躍し続け、
自ら絶景と語るポートレイトを様々な写真と重ねた新しい試みの作品です。

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【 福永一夫(ふくながかずお)/『behind the scenes of artist ”M”』】
美術家・森村泰昌の「なにものかへのレクイエム」シリーズを中心とした
作品制作の舞台裏を福永一夫が撮影した貴重な作品をご紹介します。

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【 日比遊一(ひびゆういち)/『A WEEKEND WITH MR. FRANK』】
ニューヨーク在住の写真家 / 映画監督の日比遊一の監督作品
『A WEEKEND WITH MR. FRANK』(58分/1997年撮影)を上映。邑元舎の編集者、
故・元村和彦と二人で世界的に有名な写真家ロバート・フランクの住む、
カナダ・ノバスコシアを訪れ、時間を旧友する物語を描いた映画です。

『A WEEKEND WITH MR. FRANK』上映時間(鑑賞料:1回 / 500円)
①12:30〜13:28 / ②14:00〜14:58 / ③15:30〜16:28 / ④17:00〜17:58 / ⑤18:30〜19:28
※入場制限:1回 20名様(着席) / 途中入場不可。
※本フェア会場 9F / B GALLERYブース入口にて、当日券のみ予約受付可能。
  (当日券をご購入時に鑑賞券とお引き換えいたします)
※鑑賞券を紛失された場合は、鑑賞不可となりますので予めご了承ください。
※20日(日)は<15:30〜16:28>の回で終了となります。
※ご不明点などのお問い合わせは、B GALLERY(03-5368-7309)まで。

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【 赤木楠平(あかきなんぺい)/『kenko』『SPACYRAG』『SPACYRAG(MASKED)』】
少年時代から海外で生活し様々な文化を体験してきた赤木楠平は、写真、絵画、映像、
ライブパフォーマンスなど、従来の既成概念に留まることのないその自由な表現に
よって制作した新作を初公開します。

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【 大和田良(おおわだりょう)/『Wine collection』『BONSAI』『TYPE』】
大和田良は、特殊技術でボトルの栓を抜かずに中のワインの色を撮影した作品
『Wine collection』や、盆栽を四季を通して撮影した『BONSAI』、活版印刷をする
ために使用する金型を被写体にし活字のフォルムの美しさを表現した『TYPE』の
3作品をご紹介します。

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【T-SHIRT 販売のお知らせ】

”ART PHOTO TOKYO -edition zero-” 出展期間中、
赤木楠平、大和田良の2人の写真家の作品がプリントされたT-SHIRT(2型)を、
TOKYO CULTUART by BEAMS>よりリリース、
本フェア会場(3F)にて先行販売いたします。



Nampei Akaki "Abstract Photo"
上代:¥4,860- (税込)
サイズ:S〜XL

Ryo Ohwada "Chateau Gruaud-Larose 1978"
上代:¥4,860- (税込)
サイズ:S〜XL

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【現在開催中の展覧会】
2016年11月3日(木・祝) 〜 23日(水・祝) 
11:00-20:00<会期中無休>