こんにちは!
本重です!
今日は、思いの外ご好評だった先日のブログに引き続きシューケアのご紹介をします。
今回は、コードバンのお手入れ方法です。
あくまでも私なりのケア方法ですので、へぇ〜ぐらいの感覚でご覧ください!笑
では、作業に入る前にコードバンについて触れておきます。
コードバンとは?
馬の臀部の皮を植物タンニンで鞣し、肉面(生きている時は内側を向く面)を削って、繊維層を露出させてそれを寝かせた革のこと。
難しい用語が多いですが、馬のお尻の皮のスエードを削って、起毛したところをガチガチに寝かせたみたいなイメージです。絶対伝わりませんね。
特徴として、厚みの割に柔らかな革質、堅牢さと独特な光沢感があります。一方で、雨に弱く、カジュアルな見た目になりがちといった点があります。
コードバンで作られたシューズはその迫力ある見た目から、男性なら一度は憧れると言われるほどです。人気も非常に高いですね。
では、お手入れを始めていきます!
こちらが今回使用するシューズとケア用品たち。シューズは、<ALDEN>のコードバンタッセルローファー「563」。#8と言われるカラーのモデルです。私は純正のシューツリーよりも<ANGLAISE>派です。
①ブラッシング
ではまずは、ブラッシングで埃や汚れを落としていきます。ここでは馬毛のブラシを使用します。
もし、お手入れを行なって1,2回履いただけの場合や、あまり履いていない場合などはこの作業だけでも十分です。
優しくブラッシングします。表面の埃や汚れを落とす作業ですので、ゴシゴシする必要はありません。
こういう小さなブラシがあると便利です。コバの溝部分にピンポイントでブラッシングできます。コバのみなら化繊のブラシでOKです。

また、タッセルローファーで意外と忘れがちなのがタッセル部分です。こちらもブラッシングしてあげます。
②クリーナーで汚れ落とし
クリーナーで汚れを落としていきます。そしてここが最大の注意点。先程もありましたが、コードバンは非常に水に弱く、シミができてしまうと戻りにくい革です。なので、出来るだけ水分が少ないクリーナーを用いてください。

私のクリーナーは特に水分が少ない訳ではありませんが、このようにごく少量であれば問題ありません。シミにならないように慎重に落としていきます。

少量でもこんな感じで取れます。この作業には、汚れの他に古いクリームを落とす目的もありますよ。写真の布に付いているのはほとんどクリームですね。
③クリームで栄養補給
ここでは、クリームを塗って革に栄養を補給していきます。おすすめのクリームはこちらの2つ。<SAPHIR>の「コードバンクリーム」(色付き)に、<COLLONIL>の「シュプリームクリーム」(ニュートラル)です。
SAPHIR / コードバン クリーム
カラー:ブラック、コードバン、ニュートラル
価格:¥2,200+税
商品番号:21-42-0019-373
今回は栄養補給と補色もできる、<SAPHIR>を使っていきます。油分が多いこちらは、購入して時間が経ったコードバンには特におすすめです。
ちなみに、購入直後でまだ油分が残っている場合は、油分の少ないアニリンカーフクリームなどがおすすめです。
後ほど、逆足で<COLLONIL>を使ってやってみますね。

前回同様、指で直でやっていきます。油分が多いこちらのクリームはあまり伸びが良くなく、量が多くなりがちですので、つけすぎに注意しながらやります。
やりづらい割に指が汚れるので、お待ちの方はペネトレイトブラシなどの専用のブラシを用いて行うことを推奨します。笑
④アビィスティック(理想)で繊維を寝かす
これはコードバンならではの作業ですね。特にしなくても問題ありませんが、行うと仕上がりに結構差がでます。
アビィスティック(理想)と書きましたが、こちらは水牛の角でできた、ただのかっさ棒です。アビィスティックは高価なので買えませんが、もちろんこちらでも十分代用は可能です。ただ、プラスチックなどのものは控えた方が良いと思います。元々天然の物である革には、天然素材でできた物が理想です。
このように、革を押しながら擦っていきます。ブラッシングなんかとは違い、割と力を入れながら行います。特に履きジワを重点的に。もちろん傷がつかないようにです。起毛してしまった革の繊維を再び寝かせることで、光沢感が蘇ってきます。また、クリームをより馴染ませる効果もあります。
⑤ブラッシング
馴染ませたクリームを均一に広げながら、余分なクリームも取っていきます。ブラシは最初のものとは違うものがベターです。馬毛のブラシは使いやすいのでいくつか持っておくと良いですね。
⑥グローブクロスで磨く

ほとんどきれいになった革をさらに磨いて光沢感を出していきます。
コードバンの場合は、磨くという言葉の通り、割と強めにやっても構いません。もちろん、傷には細心の注意は払いつつです。イメージは力を入れてゴシゴシというよりも、表面をササササーっと擦るような感じ。全く伝わらないですね。ボキャブラリーの無さを痛感しています。
⑦ブラッシング
仕上げのブラッシングです。前回も書きましたが、ヤギ毛が良いらしいです。持ってません。

できました。終了です!右足がお手入れ後の状態です。
ポリッシュをやらずともこの光沢感です。コードバンならではの輝きがたまりませんね!
ちなみに、③でご紹介した、<COLLONIL>(ニュートラル)を左足に使って仕上げてみると、、、
こんな感じに。光沢感はどちらもありますが、色が違いますね!
ブラウンシューズなどの場合、色付きのクリームを用いると仕上がりに差がでてきますので、色を選ばれる際は慎重にお選びください。
ちなみにこの後、仕上げにコードバンの為の専用の防水スプレーなんかを使う方もいらっしゃいます。私は持ってません。欲しい、、、!
お手入れするのが楽しいコードバン。どんどん輝きを取り戻していくので、磨いているとテンションがあがりますよ!(私だけかもしれません。)
なかなか手に入りづらいですが、タイミングが合う方にはぜひおすすめです!
ビームスでは、展開モデルのご予約も承れますので、お気軽にお申し付けくださいね!
長いブログをご覧いただき、ありがとうございました!
皆様、くれぐれもご自愛くださいませ。
本重
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