こんにちは!
本重です!
それでは23SS NAKAMURA NOTE
〈COLOR〉編です。
”STONE”
「前回のネクタイのカテゴリーでも出てきちような、ナチュラルな色出しの”ストーン”というカラーが注目されています。リゾートムードが高まる中でリネンやコットン素材はもちろん、レザーなどにも落とし込まれ提案されています。生成りがかったホワイトが中心ですが、ほんのりグレーを足したようなニュアンス的なカラーも多く打ち出されています。」
”グリーン”
「先シーズンから継続して提案されているグリーンですが、次シーズンではピスタチオやセージ、ライムなどの発色の良いグリーンが多く見られました。もちろん、オリーブやカーキなどのグリーンも根強く人気ですが、新鮮なカラーと言うとやはりこのアクティブなトーンが目を惹きます。」

”BLUE”
「昨シーズンまではロイヤルブルーがメインとなっていましたが、23年春夏シーズンではスモーキーなサックスブルーというニュアンス感のある色出しが新鮮です。各サプライヤーからも様々なアイテムで表現されていました。その他にターコイズやスマルトブルーなどが注目です。」
”PINK”
「ピンクに関しても様々なトーンで打ち出されていますが、次シーズンはこのパウダリーな、ソフトなトーンのピンクが多く提案されています。ややグレイッシュな、柔らかなピンクカラーというのがポイント。ブラウン系のアイテムとの合わせが印象的で、非常に洒落ているなと感じましたね。メインとしてではなく、差し色として取り入れるスタイルがほとんどです。」
”EARTH TONE”
「ナチュラルなトーンで表現されたアースカラー。これまではブラウンの流れでやや濃いトーンのものが多かったのですが、次シーズンではベージュやエクリュなどの柔らかなトーンが中心。実はこれも80年代頃に流行したカラーで、リバイバル的な意味合いもあります。サステイナビリティとの結びつきという側面も見逃せませんね。」

”YELLOW”
「ポジティブムードの流れから、イエローのトーンも明るく、アグレッシブになってきています。マスタードも見られますが、レモンイエローのようなはっきりとしたイエローが多く提案されている印象です。単なる差し色としてでなく、ジャケットやアウターに落とし込んでメインとして取り入れる着こなしも増えています。」
”MAGENTA”
「赤系ではマゼンタ。ヴィヴィッドな、赤芝色のようなカラーがサプライヤーの提案の中でも目を惹きました。ただ、やや主張が強いので、これはメインとしてではなく柄の差し色としてぐらいの方が取り入れやすいと思います。」
”BRIGHT TONE”
「原色に近いブライトトーンも傾向として出てきています。主にニットやアウターに落とし込まれており、各サプライヤーの提案に多く見られました。アクティブな要素を装いに取り入れていくような、ミックス的な観点からの打ち出しが多かった印象です。」
「はい。以上が23年春夏シーズンの大まかなレポートです。冒頭にも申し上げましたが、あくまで”流れや傾向”なので、こうでないといけない、ということはありません。洋服をポジティブに愉しんで頂くための一つの材料として捉えていただければと思います。」
約1時間に及ぶ解説、本当にお疲れ様でした。
さて次回はこの方にバトンタッチ。
〈BEAMS F〉ディレクター西口。怒涛のLINE UPスタートです。
本重