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【おすすめ写真集】the GAZE / the GAZE

こんにちは!

東京に来てもうすぐ2年!全く寂しい思いをせずに過ごせているのは、友人や職場の仲間、ここで出会えた方々のおかげだと思っています。

仲間ってやっぱり素晴らしいもの。

一つのことに対して一生懸命に考えて、一緒に共有した経験があるという事は一生ものだと思っていています。



今回ご紹介する写真集は、写真家軍団の『the GAZE』!


1980年代生まれの4人組の共通点は大の写真好き。

彼らが初めて出すこちらの写真集は、4人がそれぞれの視点で東京23区の瞬間を撮り、まとめた写真集です。


case1 : 中森真

case2 : 山路雅央

case3 : 矢野光

case4 : Yaskichi


東京23区×4人の目線。


(中森真)

写真家は性格や人柄、五感の感性、その人の歩んできた人生、様々な要素があって、その一瞬の写真が撮れるのだと思っています。


(山路雅央)

人との距離感が近かったり、遠かったり、街中の格好いい瞬間だったり、写真の中にクスッと笑ける一場面が写っていたり。


(矢野光)

何に心を惹かれてシャッターをおしたのか

私は4人の写真家の視点の違いや、カメラの違い、人柄、興味、それぞれの違いを見つけて写真集を眺めてしまいました。


(Yaskichi)


フィルム写真の魅力に惹きつけられた4人の写真家集団は、

シャッターを押し、フィルムを巻き、暗室に行き、現像する。

丁寧に作り込まれた一枚一枚のモノクロームの写真作品は、作品を作る楽しさと喜びをも感じてしまう一冊。


仲間と表現を楽しむ、そんな関係。

また写真の面白さを教えてもらった一冊。



そして、皆様にご紹介。

中森真さんが新しくウェブメディアを立ち上げられました!

真意を掴んだ写真と言葉は見応えありのメディアです。

知っているあの人を見ることができるかも!



endura

instagram : @endura.tokyo


是非、HPやインスタグラムチェックしてみてください。

ポートレート、格好良いんです。


仲間と一緒に過ごし、表現を見せ合い鼓舞し合う彼らの写真集には、

写真に向けての情熱を感じます。

高めあい、楽しみあい、喜びながら制作する彼らの姿を想像するだけで、

羨ましく、また微笑ましく感じてしまいました。


是非ご覧ください。
BEAMS JAPAN4階、
B GALLERYの本棚、オンラインショップにて販売しております。




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【おすすめ写真集】Flower / 野村佐紀子

世の中には想像できないことは意外と多いですが、特に今のことは想像できてない方が多いのではないでしょうか?


さて!今回も写真集のご紹介!


野村佐紀子さんの「Flower


野村さんは大好きな写真家のひとり。

去年の「火口のふたり」の展覧会でお会いした時から色んなお話をして頂き、過去の作品を見たり、写真撮影の現場を見学させていただいたり、撮っていただいたり、色んな思いをお伝えしたりと。

私はどの写真集を捲る度に感じる、野村さんと被写体に流れる空気を感じるのが好きです。



野村さんの写真には一種の緊張感と柔らかい穏やかな空間が一緒になっている不思議な特別な空間を感じます。

それは被写体の奥底の部分に触れようと、カメラを通して写そうとしているからではないかと個人的な予想。

そして、それは人だけで無く、花や人形、建物、血液が流れていないものにもそう感じます。



こちらの写真集は、花の写真集。

花と聞いて思い浮かぶのはどんな色ですか?

向日葵のの黄色だったり、薔薇の赤色、かすみ草の白色、パンジーの紫色だったり?

私の中で花のイメージは明るい印象。結婚式やお祝いごと、好きな人にあげるものだったり、花束も一輪のお花もあげるのも頂くのも嬉しいもの。

ですが、野村さんが考えるこの花は死者への手向けの意味を込めたもの。


花と聞いて、植物の花だけを想像しちゃう私はまだまだ広い視野で世界を見れてないなぁと。

マネキンや、花火、暗い場所にポツリと灯りが灯されたホテル、雲だったり、雪だったり。

野村さんの思う花はとても豊か。

なんでも視点を変えたらどんなものにも捉えられます。

この「花たち」は儚げにも魅惑的にも孤高にも見える。



私は野村さんの作品を見る度に自分に対して死についての自問を繰り返している気がします。

死生について考えるということ。

死ぬことと生きることを真剣に考えると、どう生きてどう死にたいのか、

すごく人生でシンプルなことを改めてゆっくり自分と対話する。

死に対して考えることはネガティブに捉えられることが多いですが、実はすごくポジティブなこと。

死を考えて、どう生きるかを考える。



生花や枯れた花、人形や日常の風景の「花たち」はわたしに疑問をなげてくれる、そんな写真集だと私は感じています。

そして「花」ときいてイメージする生花だけで無く、想像したら花になるものとして様々な花を見せられる写真集。


想像したら花のようなもの。そんなもの世の中に沢山あるんだと。

想像したらなんでもなれるんじゃないかとも思っています。人も、自分も、生き方も。

花は美しく儚さも少しの毒々しさをも持ち合わせている、人を魅了し続けるもの。

そんな写真集にうっとりしたり、沢山考えたり。




野村佐紀子さんの写真に魅せられる一冊。

気になる方は是非手に取ってください。


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「人」がテーマの写真集3冊

みなさんこんにちは!元気にお過ごしでしょうか? 

本棚を見ると自分の頭の中がわかると言いますが、私はもっぱら武士が好きで。

 

久しぶりに本を捲ると、伊達政宗の言葉が。

「曇りなき 心の月を さき立てて 浮世の闇を 照らしてぞ行く」

訳:曇りのない心の月で行く手の道を煌々と照らし、

生きにくい浮世の闇をまっすぐと進んでみせよう。

 

どんなことが起こっても、まっすぐ前を向いて突き進んでいきたいものです。

伊達政宗は決してポジティブに生きれるような人生ではありませんでしたが、幾度とある逆境を超え、それでなお、辞世の言葉がこの言葉。

こう、いつでも前向きに過ごしたいものですね。

 

 

さて。私のオススメの写真集。家でアートを楽しめ、味わえる。

そんなオススメの写真集を3冊ご紹介いたします。

ほどよく、ゆるく、たまに鋭く。

感情が動かされたり、好奇心を満たしてくれたり、知見を広げてくれたり。

色んな写真集がありますが、今回は「人」を感じる写真集をご紹介いたします!

  

「バガボンド」 /  名越啓介 / ¥2,970 /  品番:74-81-7211-440

 

バガボンド=漂泊者 という意味のタイトル。

この写真集は見ているだけでただただ元気になれちゃう。

2019年のインドの世界最大のヒンドゥー教の祭典<クンブメーラ>のど真ん中で転がり続けながら撮った名越啓介の写真集。

世界人口数第2位を持つインド、「一生分の人間とすれ違った」という名越さんの撮った写真には、人・人・人。圧巻の人。

また名越さんの撮る写真は人との距離(心の距離も被写体との距離感どちらも)がとても近いです。

子供の写真はとても豊かな表情を見せてくれるし、危険そうに見えるギャングたちの写真もかっこよく、ヒンドゥー教徒の方の個性豊かなキャラクター。

299点の写真を見た後には、なんだか元気になっている。そんな写真集です。

   

「人」 /  渡辺一城 / ¥4,400 / 品番:74-81-0016-527


2013年「豚」というタイトルで展覧会を行ない、その際に販売した写真集「人」。

 

祖父母が経営する精肉店で、豚の解体を幼少期から日常的に見て育った渡辺さんが選んだ被写体は、大学の近くにあった養豚場、食肉センターにいる“豚”。

「人と豚は似ている」と渡辺さんは言います。

内臓(猿より人と内臓の作りは近いそうで、異種移植の研究・実験も行われています)、性格(目的ごとに生活する習性や、欲望を満たしてくれるひとにのみなつく)

猿より人と近いのは豚だと言われています。

そんな渡辺さんが撮る、豚の養豚場と食肉センターにいる“食肉”としての豚たち。

 

普段口にする食べ物。改めて「いただきます。」と心を込めて言いたい。

また、“運命”ってなんだろうと、考えさせられる一冊。

  

MOTHER」 / 岡田敦 / ¥4,180 / 品番:74-81-0075-974



「人間が生まれてくる瞬間を撮影したい」という写真家の思いから、一人の女性の出産から誕生までの過程を追った写真集。

未だ見たことない写真集ではないと思います。

いくつかある余白のページ。自分の鼓動がなんとなく早くなるのを感じながらめくり、

呼吸を感じさせる余白とともにあるのは、出産のリアル。

女性器、赤ちゃんの頭、助産師さんの手袋。

“出産“という言葉のリアルを感じさせられる一冊。

 

写真を通して表現をしているから、私たちは新しい世界や考え方を知ることができます。

表現は自由、受け取る側も自由。

新しい表現への挑戦、覚悟。

ページを捲るたびにドクドク心臓がうごくのが感じる、そんな写真集でした。



おうちにいても世界中のアーティストが発信していますし、感性を高めることはできます。

歴史を学びなおすというのもいい機会、やってみたかったことに手を出したり。

そして人への大切さ。友人や家族の大切さなど改めて感じました。

おうち時間、有意義に過ごしたいですね。


テーマは「人」の写真集3冊ご紹介しました。

結局、人ですよね。どんな時でも!

素敵な写真集や作品集などご紹介していきます!

 

是非お楽しみに!


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おうち時間はやっぱりYoutube!こちらも是非!

BEAMS AT HOME Video「Meaningless things Vol.01 / オートマタ・原田和明」


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【芸術AtoZ】 写真について

今、自分が生きている中で、世界で大きな問題の渦中にいると思うと、歴史は何度もこうやって進んできたのだろうと思います。

各国の政府の判断や、日々の生活で変わること、変わらないこと。

考えることはたくさんありますが、1日でも早くこの自体が収束することを願います。家族や友人、職場の同僚や、いろんな形でお会いした人、また近くにいてくれる人を大切にできるように、行動していきたいものです。


(現在開催中の展覧会 佐藤理 「I LOVE YOU」ずっと会場で流れているのですが、本当に最高の音楽です)


こんな状況だからこそできることってなんだろうと思った時に、私はやはり伝えたいことが多い仕事をさせて頂いているなぁと改めて感じています。

作家さんについては、内面性をお伝えしたいし、作品でいうと歴史からお伝えできるようになりたい。

まだまだどちらも勉強中なので、その勉強中のことを皆様に共有できたらなぁと。


今回は、今私がどっぷりと魅力されている写真の語源と歴史についてお話致します。



今では毎日のように撮ることができる写真ですが、写真の語源はご存知でしょうか?

日本語の”写真”というのは、”真実を写す”といいます。


ですが、語源である英語ではphotography

Photo=光

graph=書く、描かれたもの

翻訳すれば”光の画”という意味になります。

写真という言葉より、素敵に聞こえちゃいます。”光の画”。



さて。もうひとつ質問です。

世界で初めて写真を撮られたのはいつでしょう?


正解は、1826年フランスの発明家・ニエプスによって撮られました。

なんと光を当てる時間は8時間!)

この時代のイメージとしては、日本史でいうと江戸時代。伊能忠敬が日本地図を完成させたくらいの時代です。


ニエプスから始まり、写真の撮影方法は何度も改良を繰り返しています。


1839年 ゲデレオタイプを発表(光の当てる時間20分から30分)

1841年「カロタイプ」(タルボタイプ)を発表。

1851年湿板印刷発表(光の当てる時間1分から2分!ここで広く写真が普及し始める)

大和田良はこのコロジオン湿板で撮影した写真集を出しています。めちゃくちゃかっこいい!

1871年乾板印刷発表

1889年「ロールフィルム」を発売。

ここで一般の人々にもカメラが普及しはじめます!




最近、素敵な本屋さんで写真史を勉強したいという話をしたら、一人好きな写真家をひたすら調べ尽くして、彼らが何から影響受けたのか(師匠は誰なのか、仲が良い芸術家など)を知り尽くす!というのがオススメと教えてくださいました。

例えば、前回の展覧会を行った大和田良さん。ライブ配信を行った際に何度も名前が出ていた好きな写真家はアンリ・カルティエ=ブレッソン(仏/1908年生まれ)。アンリはマン・レイ(米/1890年生まれ)の影響を受けているし、マン・レイはもともと画家として活動しており、その絵を記録するために写真を購入したり。そのタイミングで20世紀美術に最も影響を与えた一人といわれているマルセル・デュシャンと出会ったり。




私は、実は昔から写真を撮るのも撮られるのもあまり得意ではありません。

ですが、この一年でいろんな写真家と出会い、彼らのそれぞれの目線を感じ、知らなかった世界をリアルに感じることができたり、何気ない一枚から歴史を感じたり、、と、今では写真の面白さは写真家からどっぷりとハマっています。

何を伝えたいのか人によってそれぞれ。



この1年でB GALLERYで展示した

名越啓介さん  名越啓介 写真・撮影の裏側」

野村佐紀子さん 「野村佐紀子 これまでの展示と写真集/今の展示について」

大和田良さん  「大和田良 哲学者のような写真家

それぞれの写真家の違いの記事を書いてますので、もしよければそちらもご一読下さい。

またB GALLERYでは沢山の写真家の展示を行ってきました

それぞれの写真家の素敵な部分をお伝えできたらと思っています。






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野村佐紀子 これまでの展示と写真集 / 今の展示について

こんにちは。

暑すぎる夏は通り過ぎ、秋の風を感じる夜が続きますね。

帰り道にアイスを食べながらゆっくり散歩するこの時期の夜が好きです。



さて。

現在、写真展を開催している野村佐紀子さんはB GALLERYでは6回目の写真展になります。



世間一般的には野村佐紀子さんを一言で言うと

荒木経惟の唯一の弟子” “男性ヌードを撮る写真家と言われがちですが、

私としては野村さんの作品やアートワークを言葉で括るのは出来なくてとても難しい。



B GALLERYでこれまでにご紹介した写真展や写真集をぜひ見ていただき、

私の意見や感想なども交えてご紹介いたします。

皆様に野村佐紀子さんのことを少しでも知っていただければ幸いです。


【野村佐紀子 写真展「愛について」】 2017.12.1ー12.26 



写真集「愛について」2017 / ASAMI OKADA PUBLISHING 



20年間のライフワークを綴る写真集。

何年もかけて撮り続けてきた膨大の作品の中から、約100名の男性たちのヌードを主軸とした写真群で、文字は無く約400ページのボリュームある構成。








モノクロの写真、裸体の男性、私が特に印象を強く受けたのは目。

まっすぐに、鋭く見てくる、目。

感情があるのかないか。

見れば見るほどよく分からなくなる。

私は野村佐紀子さんの写真家としての活動の20年間、なにひとつブレていなくて、

写真自体が良い意味で変わっていないところが好きです。

どこのページを捲っても格好良い。完全犯罪です、きっと。



【野村佐紀子 写真展「flower2015,2,13-3,4




写真集「flower2014 / LibroArte







 

野村佐紀子さんが写し出す花々は時間とともに変化を遂げ、また新しく美しい姿によって私たちが知らない別世界に誘ってくれます。

美しくて綺麗な花だけでは無く、悲しい花もグロテスクな花も、

花ではないものも花に見えたりする。

花の意義も含め自分の世界の見方を変えてくれるかもしれない、そんな写真集だと思いました。



さてさて、今回の写真展は

【野村佐紀子 写真展「火口のふたり」】2019,8,10-9,8

こんな感じです。



明日から上映される映画「火口のふたり」に伴い、

『あの頃の「火口のふたり」』というフォトストーリーブックを先行販売しております。

白石一文さんと野村佐紀子さんの共著となるこちらの本。



小説も映画も見させていただきましたが、登場人物のふたりの会話がとても好きです。

間の取り方、日常の会話、ふたりの関係性だからできる踏み込んだ会話。

その言葉と写真が一冊になっています。


上述しましたが、映画の公開は明日から全国公開となります。

詳しくはこちら

野村佐紀子 写真展「火口のふたり」は98日までの会期です。

ぜひどちらもご来場くださいませ。


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Information

アーティスト・トーク
日時 : 8月31日(土)15:00〜16:00
会場 : B GALLERY ( BEAMS JAPAN 5F)
予約定員制 : 先着30名様
☎︎ 03-5368-7309
ゲスト : 荒井晴彦 (脚本家・監督)


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名越啓介 写真・撮影の裏側


こんにちは。遂に常夏ですね。

夏らしい事、たくさんしましょう!



さて。

今回は写真家である名越さんに、インドでの写真と撮影についてお伺いしました。


思い入れある写真は全部!だということなので、

質問した写真のセレクトは、私が好きな写真を一枚。


 

こちらの写真は、クンブメーラの祭りの最中に少し町から離れた所の寺院で

休憩しようとした際、このふたりがちらりと見えた時にシャッターを切った写真。


名越さん曰く、「クンブメーラの祭のために写真を撮りに行ったけれど、意外とチャンスは別のところにある。」という名越さんの言葉。

確かに、どんなことにも通ずる事柄だと思いました。


覗いているような角度、寺院の色合い、人物や建物の配置、そしてキスしている少年少女。

誰しもが持っている懐かしくて甘い思い出を思い出させてくれるような感じ。

じんわりと、いいなぁと思っちゃう写真。

家に飾ると話のきっかけになりそうな作品ですよね。



もう一点この写真の裏側をお伝えさせてください。

インドの文化的な背景として、

公共の場でキスやハグなどの性的な表現は基本的に禁じられています。


(インドは映画大国と言われていますが、

キスシーンなど一切無いのが性的表現を規制している証拠です。)


という裏事情を知っていると、あの写真がより一層奇跡の一枚に思いませんか?




私は、その瞬間を切り取った名越さんの視野の広さ、

タイミングの良さ、常に撮る心構えの精神、瞬発力にも感動。

私の中で、写真とは理想と現実の切り取りだと思っています。

秘密の空間のふたりの写真は、どちらも踏まえている作品だと感じているから好きです。




写真集の中からは名越さんのおススメ2枚の写真。





(左:男性2人の写真の方です)


2013年、南インドの移動式のサーカス団を取りに行った写真です。

忍び込んで、写真を撮って、つまみ出されて、また移動しての繰り返し。

団員たちとは仲が良く一緒にご飯を食べたりしていたそうですが、

最後はオーナーに見つかって、「金がない奴は出て行け」と蹴り出されたそう。


写真集にはサーカス団員の練習中の写真やユニークな団員の姿、

美しい馬や、口を大きく開ける人気のカバ等。

撮影の裏側を知ってしまうと、名越さんが団員たちと仲が良さそうな空気感を

(勝手に)感じちゃいます。



ラストに一枚!



こちらは写真集のタイトルでもあるクンブメーラの写真。

クンブメーラとは世界最大の祝祭の一つ。3年に一度4都市を巡回し、2019年はアラハバードにて開催。クンブメーラの期間中に川で沐浴すると1000回分の祈りの価値があるとされています。

2017年にはユネスコの世界無形文化遺産に登録されました。

由緒正しき祝祭です。




そんな祝祭の中、よくみるとおじさまがふたりで手を繋いで歩いています。

(裸なのは ナーガ・サドゥ だからです  ※詳しくはこちら)

仲良しで素敵な写真だけどユーモラス。

インドでは男友達同士でも手を繋いで歩くくらい人との距離感が近いようです。



名越さんの展示が残り4日となりました。

インドにどっぷりハマってしまいタブラの音楽ばかり聴いてしまいます。


巡回展がありまして、大阪でも名越さんの作品が見れます。なんと400点!

お近くにお住いの方は、是非行ってみてはいかがでしょうか?


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<名越啓介 インフォメーション>

Instagram : @keisuke_nagoshi


■名越啓介 写真展「MR. INDIA」
会期:2019年8月10日(土)〜8月22日(木)
会場:IMA:ZINE 2階 ギャラリー
住所:大阪市北区中津3-30-4
営業時間:12:00〜21:00 ※日曜日は〜18:00
※追加情報はIMA:ZINEのinstagramアカウント(@imazine_osk)で発信される。

http://imazine.osaka/about/


 

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近田拓郎 「インド、面白い」 原点の話


みなさんこんにちは。

もう本格的な夏が始まりましたね!

 

突然ですが、皆様。

人生において大切にしている言葉はありますか?

私は “おもしろきこともなき世をおもしろく”という高杉晋作さんの言葉と、

“半笑い精神” を大切に思っています。

 

皆様の大切にしている言葉を教えてくださいませんか?


  

さて。

<名越啓介 写真展 『LOOK at THE SUN』> が始まり8日目を迎えました。

もう折り返し地点。さみしい。

連日多くの方と色んなお話を聞くことが楽しくB GALLERYで過ごしています。

 

今回のブログのタイトルの近田さんとは?と思った方、この本の表紙を見てください


バガボンド インド・クンブメーラ 聖者の疾走」 写真:名越啓介 文:近田拓郎

今回の写真展で先行販売している、名越さんの写真集の文章を書かれている方です。

 

近田さんは集英社の「週刊プレイボーイ」で働かれており、13年前に名越さんに一緒にインドへ行くことをお誘いし、その後合計3回一緒にインドに行かれています。




カオハメパネルがお似合い!ヒゲ具合、完璧!

とてもチャーミングでノリの良い近田さんがこれで伝わりますか?

  

そんな近田さんに今回の写真展で思い入れのある写真についてお話してくださいませんか?と急なお願いをしたところ、「インド、面白い」の原点である一番最初に行った2006年の3点の写真についてお話しして頂きました。

 

どの旅でもインドに滞在中の2人は常にゲラゲラ笑いながら写真を撮ったり、面白いもの(人)を探したりしているそうです。

  

「インド、面白い!」の原点となった3つのポートレイトの写真。

 


<ピーナッツ売りのおじさん>


インドの中心地に行った時に物売りの人たちが多く集まってきて、写真をバシバシ撮っている時、このおじさんがスゥーっと近寄ってきて(この時2人は「いいキャラ来た」と笑っていたそう)一言。

「ミスター、ルック、アット、ザ、サン!」と言って太陽を見つめて、

メガネがキラッと光ったとのこと。

一連の流れ、想像するだけで面白い。

 


<サタデーナイトフィーバーボーイ>

 

こちらの男性、この絶妙な全てのバランス、ケミカルウォッシュなデニム、靴、シャツのカラー、ポージング、全てが絶妙。

インドでカメラを持っていると、「撮れ、撮れ!」と街中歩いていても言われるそうで、彼も何も指示してないのにこのポージング。

個人的にはこの写真すごく好きです。手の位置、足の角度、なんだかもう大好き!

ピンバッチに欲しい!

 


<走り回る風船売りの少年>


2006年にインドに行った時は、年末年始をまたいで行ったそうです。

ハッピーニューイヤーの街中は意外と閑散としていたのですが、この風船売りの少年は勢いよく走り回っていたそう。

インド、元気だな!と思った一枚。

満面の笑顔の表情も最高!



   

近田さんと話していて、笑いながらシャッターを切る名越さんの写真をより一層おもしろく、

また愛おしく写真を見ることができそうです。

インドでは “なんでやねん” だらけだそうで!嗚呼、気になるインド。

 

写真展では28点の作品を展示、販売しており、写真集では299点の写真が掲載されています。




名越さんの写真はこんなにも人の姿を自然な姿を魅力的に切り取ることが出来るのだろうとどの写真見ても思います。(写真の技術は勿論ですが、名越さんの人柄ですよね。きっと。)

近田さんの文章は臨場感溢れておりクンブメーラの“内”の話は聞いたことの無い世界!

また言葉の選択が逸品で笑っちゃう部分も多くあり、ドキドキとニヤニヤしながら読んじゃいます。

また造本も素晴らしく、紙質が変わったりする部分だとか、文字のデザインだとか、

一冊の本から得られるものが多い!そんな一冊です。

 

「バガボンド インド・クンブメーラ聖者の疾走」 

“撮りに行くのではなく、獲りに行く“

そんな方たちが作った本なので、本気っていいなと、心の底から感じながらページをめくっていました。

  


 

インドに対するイメージは人それぞれだと思うのですが、私はこの写真展で、

毎日エネルギーを得ている感覚があります。

 

インド、パワフルで元気でタフで、おもしろくて。多様性ってすごく居心地の良いもので。

人ってやっぱり面白いし、どんな生き方でもOKなんだなっていう生き方への自信になる

そんな写真展。

 

日々、忙しくしていると忘れちゃう “半笑い精神”

写真展、真剣に見にきても半笑いで見にきても、どっちにしても楽しい展覧会になっております。


会期は8月4日まで!


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<名越啓介「LOOK at THE SUN」 インフォメーション> 

□名越啓介 在廊日

728日 14:00頃-

 

□アーティスト・トーク

83日(土) 18:00-19:30

ゲスト:村上淳(俳優)

※要予約 定員40名様限定 

ご予約は B GALLERY まで

℡:03-5368-7309

 

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↑赤塚の説明は分かりやすく会場の雰囲気がわかりやすいのです。

是非こちらも見てください!


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インド・ヒンドゥー教について

ナマステ。

 

いきなりですが、皆様。

“インド“と聞いてイメージすることはありますか?

 私はヨガをしている友達に、人生相談をした際

“インドに行けば人生変わるよ”という助言の言葉を思い出します。

人生を変えたいタイミングで行くつもりです。

 



さて。

本日より始まった名越啓介さんの

LOOK at THE SUN』の写真の舞台である “インド”。

またインドの8割の方がヒンドゥー教という事で、インド・ヒンドゥー教について

調べたことをお伝えいたします。

 

名越さんの展覧会で、一枚一枚の写真に一層のリアリティーに感じて頂けますように。

 
 

世界で2番目に人口が多い国であるインド。

人口数はなんと13.6億人と言われています。

その8割の方がヒンドゥー教に信仰しているので、人口数で言えば世界三大宗教と言われることもあります。

 

起源は紀元前1300万年以上前からすでにインドの民族宗教と確立していたので世界で一番古い宗教。

あまりにも歴史が古いため、発祥の地や誰が広めたのかまた聖典がないのもヒンドゥー教の特徴。

 

私がヒンドゥー教について面白いと感じたトピック2つだけお伝えいたします。



*独創的な神様のキャラ設定

インドは多神教なので色んな神様を認めています。


B GALLERYのキュレーターをしている藤木が今月インドに行っており、お土産のステッカーで、オススメの神様をご紹介いたします。

<宇宙の破壊の神 シヴァ>
破壊・殺戮・恐怖、また恩恵を司ります。

怒った時は額の目から炎を出して世界を焼き尽くし、打ち倒した悪鬼の上でダンスを踊って世界を破壊します。

その側面、愛妻家であり人間味溢れる部分もあります。



シヴァの嫁 <殺戮と恐怖の神 カーリー>

生首のネックレスをし、横わるシヴァの上で踊っています。

腹巻きは殺した人の腕。

怒りに狂って色んな人を殺しまくってしまったり。

※ちなみに私はこのステッカーを頂きました。怒る時はこれくらい理性なくして怒ってみたいですよね。


美と豊かさと幸運を司る神 <ラクシュミ>

常に大きな蓮の花の上に座っています。

大きな蓮の花は、神聖なる真理を象徴し、周りの蓮の花は、豊かさ、美、純粋さ、スピリチュアリティの象徴です。

手のひらからは金貨が。ただそういう物質的な部分だけでなく精神的な豊かさも司ります。

美人な上にお金もあって、精神的にも癒してくれるだなんて最高な女性ですよね。憧れ。

 

まだまだ紹介したい神様は多数いるんです。



もし聞きたい方がいらっしゃいましたら、是非木虎まで来てください。



*サドゥ(苦行者)の制度



「サドゥ」と呼ばれる、世俗を放棄したヒンドゥー教徒の修行者のこと。

サドゥに入門時には、法的に“死亡者”として見なされるため、入門前に自身の葬儀をする人もいるよう。

サドゥーは決まった住所を持たず、各地のヒンドゥー寺院をはじめ、街角や河川敷、村はずれや森の中などあらゆる場所に

さまざまな宗教的実践を行って毎日を過ごします。


右手を何十年も一度も降ろしていない人がいたり、

後ろ向きにしか歩かないと決めた人がいたり、

イバラの中に横わる人がいたりと、本当に苦行もやり方は様々です。

苦行を自分の身体に強いることで、悟りに至ることができると信じられています。



 

サドゥの服装は、俗世を放棄したことを示す枯葉色の衣服を身につけて数珠を首に巻く、というのが見分け方。

「ナーガ」と呼ばれるサドゥーは最も古い歴史を持ちますが、彼らは、衣服さえ放棄し、

ふんどし一枚きりか、あるいは全裸で生活し、髪を剪らず髭も剃らず、灰を体に塗って生活をしています。



調べれば調べるほど面白く魅力たっぷりなインド。

今回の展示では、名越啓介さんが13年間に4度インドに行って、撮って、撮って、撮った写真を厳選して展示しております。



名越さんの展示を見て、インドに行ったら人生変わると助言をくれた友人の言葉の意味が少しわかった気がします。

もっと人間自由で、適当で、生きたらいいんだなと。

でもエネルギー溢れた生き方した方が面白いんだろうなぁと。


「今年の夏は旅行に行けない!」という方、是非お越し下さい!

インドを感じれる場所、こちらにあります。


 

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