BEAMS PLUS ロードショー 第146夜

コヴ 2023.01.22

この時間は、私の独断と偏見で、アメリカに(BEAMS PLUS)纏わる映画を新旧問わず紹介していきたいと思います。

では、早速。


こんばんは。BEAMS PLUS ロードショーへようこそ。

ナビゲーターを務めさせて頂きます、コヴです。

今宵も、新旧問わずアメリカ(BEAMS PLUS)に纏わる映画をご紹介。


第146回目はこちら


『真実の瞬間』(1991)

監督:アーウィン・ウィンクラ―

出演:ロバート・デ・ニーロ / アネット・ベニング / ジョージ・ウェント / マーティン・スコセッシ / パトリシア・ウェティグ / クリス・クーパー

あらすじ:

1950年代、フランスから帰ってきた映画監督のデヴィッドはハリウッドでも吹き荒れるマッカーシズムの影響で共産主義者の疑いをかけられてしまい全ての仕事とキャリアを失ってしまう……

この作品はフィクションですが、実際にマッカーシズム(赤狩り)の対象になった「ジョン・ベリー」という監督がモデルだそうです。

この方以外でもこの赤狩りのせいで、財産、キャリアを失ったり亡命した映画関係者がかなり多かったそうです。

元々、このマッカーシズムの名前は共和党の議員の名前に由来し、役所の中に共産主義者が多数混じっていると告発をした事からスタートしたそうです。

そしてこの活動を行っていた「非米活動委員会」の公聴会に呼ばれると、まず最初に自分が共産主義者で無いという誓いを言わされ、その証拠に仲間の名前を報告しろと言われます。言わないと偽証罪に問われ、罰金刑や投獄、最悪死刑もあったようです。

昨日まで友達や同僚だと思っていた人から密告されたり、名前を公表されるという事を考えると本当につらい事だと思います。

相互監視社会の出来上がりです。

この赤狩りは1950年代の今から70年前の話ですが、時代や国関係なく現在でも同じ様な事が行われていますし、日本もその様になる可能性は十分にあり、過去の事だと簡単には片づけられないのが恐ろしい事だと思います。

勿論、全ての映画関係者が賛成していたわけではなく、反発した人もいたのですが、どんどん仕事が無くなっていったそうです。

仕事も奪われ、友人も居なくなった主人公が最後の公聴会でどのような決断をするのかは是非、ご自身で確かめて頂きたいと思います。

今回も特筆するコーディネートやアイテムが無かったので、洋服の紹介はお休み致します。


それでは『真実の瞬間(とき)』お楽しみ下さい。


コヴ