BEAMS PLUS ロードショー 第204夜

コヴ 2024.03.02

この時間は、私の独断と偏見で、アメリカに(BEAMS PLUS)纏わる映画を新旧問わず紹介していきたいと思います。

では、早速。


こんばんは。BEAMS PLUS ロードショーへようこそ。

ナビゲーターを務めさせて頂きます、コヴです。

今宵も、新旧問わずアメリカ(BEAMS PLUS)に纏わる映画をご紹介。

第204回目はこちら


『スーパーフライ』(1972)

監督:ゴードン・パークス・Jr

出演:ロン・オニール / カール・リー / シーラ・フレイジャー / ジュリアス・W・ハリス / チャールズ・マクレガー

あらすじ:

麻薬組織を牛耳る売人のプリーストは何不自由ない生活を送っていた。しかし大口の取引を終えたところで彼はある事を計画していたが……

普段のテーマにしている1930年代から1960年代という時代からは少しズレてしまうのですが、この作品は1970年代に作られた「ブラックスプロイテーション」と言われるジャンルの代表的な作品の1つです。

他だと以前も紹介した『黒いジャガー』や『スウィート・スウィートバック』、『コフィ』等があります。

当時の黒人向けに作られていた映画で、舞台が大都市のゲットーで主人公は黒人のディーラーやピンプで強い男、それに対抗するのが腐敗した白人警察とステレオタイプのような描かれ方をしていて、大ヒットはしていたものの公民権運動家からは批判もされていたジャンルです。

もう一つの特徴としてはサウンドトラックにソウルミュージックやファンクのミュージシャンが起用されることが多く、今作も全編に渡ってカーティス・メイフィールドが手掛けていますし、劇中で本人役で歌うシーンもあります。

サウンドトラック自体が名盤なのでこちらも是非、聞いて頂きたいです。

余談ですが、日本のバンドの「Super Fly」というバンド名はずばりこのアルバムから取っているそうです。

当時の黒人が手っ取り早く大金を稼ぐには悪い事をするしかない状況で、成功はするもののそれゆえにどんどんしがらみが出来て自由が無くなっていく。結局、白人に良い様に使われてしまうという当時よくある状況を映しつつそこからどの様に抜け出し、自由を手にするのかを事の良い悪いは置いておいて、鮮やかに描いているので当時大ヒットしたのではないかと観ながら考えていました。

作品自体は結構淡々と進んでいくのですが、時代背景も含めて面白い作品だと思います。

それではいつも通り衣装を見ていきましょう。

この作品は主人公のプリーストを始め、出てくるキャラクター全員の衣装がどれも格好良くて、本当に70年代の金を持っている黒人はこんな格好していたんだろうなと思わせる説得力がありました。

また衣装以外の美術も格好良いですし、外の場面はロケ撮影をしていると思うのですが、当時のニューヨークの街並みを見れるのも良いと思います。

衣装、美術、劇伴、どれも素晴らしいので、ストーリーだけではなく、そちらにも注目して観て頂けるとより楽しめるのではないでしょうか?

ここからは今週のBEAMS PLUSのアイテム紹介です。


ビームス プラス / ミリタリー コート ウェザー クロス
カラー:オリーブ
サイズ:S,M,L,XL
価格:¥49,500(税込)
商品番号:38-19-0100-139

ベースは1940年代のミリタリーコートで、パターンを現代風に修正し、シルエットを裾に向かって広がるAラインに仕上げています。

元のディティールを踏襲し2重の前立てや機能を考えフロントポケットはジップポケットも追加したダブル仕様にしています。

裏地なしの1枚仕立てでバランスはゆったりしているのでジャケットの上でも動きが制限される事なく着用して頂けます。また内側の腰の部分にはドローストリングを入れているので、これを絞ることでシルエットを変化させる事も出来ます。

見た目はしっかり重厚感があるのですが、着て頂くと軽やかで春先に万能に使えるスプリングコートに仕上がっています。

ジャケットやスーツに合わせるのは勿論、パステルカラーのコットンニットにホワイトのピケパンやチノパンを合わせてその上に合わせると土臭さを抑えつつ軽すぎない合わせになるのではないでしょうか?

こちらのコートも既に店頭に入荷していますので、是非、試着をして頂ければと思います。

それでは『スーパーフライ』お楽しみ下さい。


コヴ