BEAMS PLUS ロードショー 第89夜

コヴ 2021.12.18

初めまして、ビームス 大宮 スタッフのコヴと申します。

この時間は、私の独断と偏見で、アメリカに(BEAMS PLUS)纏わる映画を新旧問わず紹介していきたいと思います。

では、早速。


こんばんは。BEAMS PLUS ロードショーへようこそ。

ナビゲーターを務めさせて頂きます、コヴです。

今宵も、新旧問わずアメリカ(BEAMS PLUS)に纏わる映画をご紹介。



第89回目はこちら


『ワイルドライフ』(2018)

監督:ポール・ダノ

出演:ジェイク・ギレンホール / キャリー・マリガン / エド・オクセンボールド / ビル・キャンプ

あらすじ:

1960年、アメリカ北部のモンタナに引っ越してきた3人家族。幸せに暮らしていたが父親の突然の解雇により徐々に家庭が崩れていく。

何か決定的で大変な事が起こる訳ではなく、少し気持ちを落ち着かせていれば回避出来たであろう事から徐々に壊れていってしまう家族を主人公である14歳のジョーを通して描いていきます。

どうにか家族を繋ぎ止めようとするのに出来ない辛さ、初めて見る「母親」、「父親」ではないそれぞれの「一人の人間」としての両親。色々なものを受け止め様とするも自分ではどうしようもないもどかしさ。

正直、何とも言えない気持ちになったと同時に、自分だったらどうしていたかを考える作品でした。

とても静かで小さな家族の物語ですが、様々な演出も含めて豊かな作品だと思います。

それではここからは衣装を見ていきましょう。

今回、注目するのはやはり主人公のジョーです。映画の序盤から多分、履き始めたばかりであろうまっさらなブルーデニムの5ポケットのパンツを履いています。

(このデニムパンツを含めた最初の衣装と物語が進んでいく毎に変化していく衣装については後ほど書きたいと思います。)

しかし今回は父親の仕事を手伝っている時に履いているペインターパンツに注目したいと思います。

ハッキリとは映らないのですが、遠目から映るタグやバックポケットの感じから有名なワークブランドの物を穿いてるのではないかと推測されます。そのパンツをデニムパンツもそうなのですが、綺麗にロールアップしてソックスが見えるくらい短めに穿いているのが印象的でしたし、ペインターパンツ自体を久しぶりに見たので、穿き方も含めてとても新鮮に映ります。

そして今季、ビームス プラスではそんなペインターパンツが久々に登場しました。

こちらです。


ビームス プラス / デニム ペインターパンツ
カラー:ユーズド、ワンウォッシュ
サイズ:S,M,L,XL
価格:¥17,600(税込)
商品番号:38-24-0073-791

使用している糸は完全に糸の芯までは色が染まらない染め方をしたムラ糸で、縦糸、横糸の太さを変えている為に生地もしっかりとした張りがあるのに柔らかさもある生地に仕上がっております。ワンウォッシュのタイプも濃い色味で穿いていくとしっかりと体に馴染んだ色落ちになっていくと思います。

1950~60年代のストア系ブランドのペインターパンツをベースに、ヒップ寸やレングスなどを調整し仕上げたそうです。元々、ペインターパンツは古着でもレングスの長い物が多かったので(作中でロールアップしているのもそのせいかもしれませんね。)このパンツに関してはロールアップしないでも穿けるレングスのバランスにしています。

実はこのパンツは初回の入荷時に一気に売れてしまい、追加入荷があってやっと店頭でサイズが揃ったので是非、このタイミングで試着して頂きたいと思います。


またここから上記した様にジョーの衣装を見ていきたいのですが、序盤の頃はボーダー柄のTシャツを着ています。

これは何度かこのブログでも言及していますが、映画の中では「ティーンエージャー」とりわけ「子供」を示す記号の様にして着用されます。最初は子供だったジョーが物語が進むにつれてどの様な物を着ていくのか、そしてどんな「色」のアイテムを着ているのかを見ていくと気持ちをあまり喋らないジョーの心情が分かる様な気がします。

そして自分が一番注目して頂きたいのは最初から穿いていたデニムパンツの変化です。ここにジョーの成長を感じグッときてしまいましたし、他の部分でも色での演出がとても上手いと思いました。

今作の監督は俳優としても活躍している『ポール・ダノ』なのですが、この辺の細かい色の演出も俳優出身監督ならではと考えると彼の監督2作目がとても楽しみです。

それでは『ワイルドライフ』どうぞお楽しみ下さい。


コヴ