インディアンジュエリー放浪記 其の五十三 「HP画像・ELとHJ」

みなさん、こんにちは。

いつも通りの温かい目で、今回もよろしくお願いします。


ホームページのメインカットには、其の五十二で紹介したCZHの他に「Ernie Lister(EL)」と「Harrison Jim(HJ)」を数点混ぜています。

ELとHJは、現役の中でも屈指の本格派シルバースミスです。2人ともインゴットシルバー(銀塊)のベースを作り、そこにハンマー、スタンプ、チゼル等を使って立体的な造形に仕上げていきます。※EL、HJ本人画像は「其の四十五」に

ELはナバホ族のジュエリーメイキングにおける古典技術の5代目の継承者だそうです。※EL本人談 力強く裏側から叩き、表面を隆起させる技法で、一目でEL作だと判るほどの立体感と迫力が持ち味です。



ELのジュエリーメイキングは鍛冶職人さながら。数少ない道具で叩く、打つ、刻む、を繰り返して生まれる荒々しい表情。左上のブレスレットは中心部が4本に叩き切られている。



HJは様々な技術を使いこなしますが、やはりナバホ族の古典技術が創作の根底となっています。昨年の夏に、HJのスタジオで銀塊をローラーにかけて薄く引き伸ばす工程にトライしてみましたが、いくら力を加えてもハンドルは全くびくともしませんでした。継承者の資質ゼロです。



端々を細かくギザギザに仕上げるコインエッジがHJのおなじみのディテール。左は3つ並びの小粒コーラルに、内側まで柄を繋げているデザイン。右は裏から大胆に叩き出された中央部の迫力がイイ。



ELとHJは他にもまだまだあります。特に、ホームページの「ナジャ」を集めたカットでも、2人のブツが一際強い存在感を放っています。ぜひフェア店頭でお確かめください。


ようやく少しは時間に余裕が出てきました。サザンでユルくお待ちしております。


コヴァ ヤジー


※ビームス プラス サザン=ビームス 辻堂