この時間は、私の独断と偏見で、アメリカに(BEAMS PLUS)纏わる映画を新旧問わず紹介していきたいと思います。
では、早速。
こんばんは。BEAMS PLUS ロードショーへようこそ。
ナビゲーターを務めさせて頂きます、コヴです。
今宵も、新旧問わずアメリカ(BEAMS PLUS)に纏わる映画をご紹介。
第260回目はこちら
『ジョー』(1970)
監督:ジョン・G・アヴィルドセン
出演:ピーター・ボイル / デニス・パトリック / パトリック・マクダーモット / スーザン・サランドン
あらすじ:
広告会社の重役であるコンプトンは娘をドラッグ中毒にしたヒッピーの売人をはずみで殺してしまう。その後、気を落ち着かせるために入ったバーでジョーという男と遭遇するのだったが……
監督はのちに「ロッキー」シリーズや「ベスト・キッド」シリーズの監督を務めるジョン・G・アヴィルドセンです。そしてスーザン・サランドンのデヴュー作でもあります。
この作品では世代、貧富等の分断を描いていて1970年製作の映画ですが、現代も全く変わっていないどころか更に深刻になっているなと映画を観ていて思いました。
自分よりマイノリティの人間の方が色々と優遇されていると文句を言ってみたり、「今の若者はなってない」、「自分の若い時にはそんなんじゃなかった」と言い続ける中年、そしてそんな中年を横目に新たな価値観で自分の事しか考えていないヒッピーの若者たち。
自分が若かった頃や、自分がなりたくはないけど同じような事を言っている可能性のある中年の姿をこれでもかと見せられて、羞恥心と不快感と少しの共感という何とも言えない複雑な気持ちで観ていました。
映画とは関係なく、日々変わっていく価値観にどうやって対応していくかと考えたときに、新たな価値観を学び自分の考え方をアップデートしていくしかないと思っているのですが、そのスピードが年々早くなっている気がしてついていくのが精一杯です。そしてその中でどうしても譲れない部分もあり、その折り合いが本当に難しいと感じています。しかしやっていくしかないんですよね……
それ以外でもジョーとコンプトンを家に招待して夫婦4人で食事をするシーンとかも本当に観ていてキツいシーンがあったり、最後はアメリカンニューシネマの様な全く救いのない終わりだったりと観る人によっては本当に嫌だと思う人もいるとは思いますが、それだけ生々しい映画なのだと思いました。怖いもの見たさで観ていただくのも良いかもしれません……
それではいつも通り衣装を見ていきましょう。
注目はやはりジョーの衣装で、ほとんどの場面でヨレヨレのドンキーコートを着ていて、金持ちのコンプトンと低所得者のジョーの違いも衣装ではっきりと示されます。その他にもジョーがコンプトンをボーリング場に連れてくる場面でジョーの仲間は揃いのオリジナルのボーリングシャツを着ています。その揃いの感じも格好良いのですが、みんなが同じものを着ている事でコンプトンの異物感がより強調されたり、仲間の一人が「この人はボーリングではなくて、ゴルフだな」と言う台詞があるのですが、その様な事からも2人の階層の違いを描いていて面白いと思いました。
ここからは今週のBEAMS PLUSのアイテム紹介です。
通常ではストールやウエディングドレスなんかに使われることの多いオーガンジー生地を使い1950年代のストアブランドのオープンカラーシャツをベースにしたオリジナルのシャツを作りました。
細い糸を2本撚って作った糸を使用し、仕上げに加工をかけているオーガンジー生地を使用しているので、独特の透明感と薄いながらもハリとコシのあるシャツに仕上がっています。
とても軽やかなシャツでパステルカラー中心の色なのでこれからの暑い時期に活躍すると思いますし、自宅での洗濯も可能なのでお手入れも手がかかりません。
コーディネートも王道にデニムにピンクのシャツを合わせていただいたり、夏らしくミントグリーンにホワイトのパンツを合わせてモカシンというリラックススタイルでも良いと思います。
本当にこれからの季節にぴったりのシャツですので、気になった方はお近くの店舗に問い合わせて頂ければと思います、。
それでは『ジョー』お楽しみ下さい。
そして今回の投稿でこのブログを始めて丸5年が経ちました。ここまで続けられたのも皆さまが「ブログ読んでるよ。」、「先日のブログの映画観たよ。」と声をかけて頂ける事が励みになっている事が本当に大きいです。
6年目もまだまだ頑張って色々な映画を紹介していこうと思っていますので、今後ともよろしくお願いいたします。
コヴ