Giles Martin
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Matthew Siegel, Giles Martin
Sonos
Sonosと出会い、音楽の聴き方が激変しました。
- Shingo Yamaguchi(以下、S.Y):
- お二人とも現在は<Sonos>に勤めていますが、元々はどのようなきっかけで<Sonos>と出会ったのですか?
- Matthew Siegel(以下、M.S):
- 僕は自分の引越しの時に、初めて<Sonos>という存在を知りました。新居の壁に別のメーカーのスピーカーがセッティングされていたんですが、あまり良いものとは言えず…。で、その時、業者さんにおすすめされたのが<Sonos>でした。シンプルなデザインが素晴らしかったのはもちろんのこと、ストリーミングがとにかく簡単だったので、すぐに気に入りました。この出会いによって、自分の生活における音楽の位置づけが大きく変わりました。
- Giles Martin(以下、G.M):
- 僕はロサンゼルスにあるポール・マッカトニーのスタジオで働いていた時に、<Sonos>と出会いました。常日頃からいろんなメーカーから音響機器のサンプルが送られてくるんですが、ある時、5つの音響メーカーからスピーカーが送られてきたんです。で、その中で突出していたのがこの<Sonos>でした。いろんなアーティストの歌声をこのスピーカーで聴いてみたいって思わせてくれる音質で感動したのを覚えています。
- Yuichi Furuya(以下、Y.F):
- 僕らも、ジャイルズさんと同じようなきっかけで<Sonos>と出会いました。僕らは主に雑貨のバイイングを担当しているのですが、スピーカーの売り込みもよくあるんです。大体のメーカーさんが「重低音がどうの」とか「マウントが入ってる」といった専門的な感じだったんですけど、<Sonos>の場合はちょっと違ったんです。スピーカーのフィーリングや使いやすさ、あとは生活にフィットするかなどを説明していただいて、僕ら自身もすんなり<Sonos>の魅力を感じることができました。僕らって電器屋さんではないので、聴き比べをするわけでなく、いかに生活にフィットするかが大事なので。
- G.M:
- まさにその通りで、私たち<Sonos>はサウンドも大事ですが、同じくらいにデザインも大事だと思っています。なぜなら、どちらも大切なエキスペリエンス(体験)だからです。生活と共存することがベストであるので、どちらが欠けてもダメだと思っています。
スピーカーは見るものでなく、音楽を聴くもの。
- S.Y:
- 僕も<Sonos>のコンセプトに感銘を受けて、お取引きをさせていただこうと思いました。<Sonos>が謳っている“MODERN MUSIC LOVER(モダンミュージックラバー)“という言葉があるんですが、まさに<Sonos>にはピッタリな言葉だと思います。僕自身、若い頃から音楽が大好きで、20年くらい前オーディオを買おうと思った時も男心として迫力のあるスピーカーが良いと思い、大枚叩いて買ったことがあります。家の中に「どうだスピーカーだぞ!」っていうこれ見よがしなデザインのものを(笑)。それをずっと使っていたんですが、やはり日本ならではの狭小な生活環境においてはその大きなスピーカーが邪魔になってきたんです。リビングに置いていても、目立ち過ぎというか…。もちろん購入する時はインテリアとしても様になるデザインとして選んだんですが、やはり時代が変わったんでしょうね(笑)。そういう意味で<Sonos>は、スピーカー然としたデザインではなく生活に馴染むことを目的にデザインされているので、あらゆる空間にもフィットしてくれるんです。
- Y.F:
- デザインがわざとらしくないんです。飽きがこないというか。でもちゃんとこだわっているのが伝わってくる。それは<Sonos>のロゴが物語ってますよね。スピーカーを逆さに置いても<Sonos>になるんだから(笑)。
- M.S:
- スピーカーは、人によって置き方が様々です。縦に置く人もいれば、横に寝かせて使う人もいます。正しい置き方というのは作り手が決めるのではなく、ユーザーが決めるべきだと思うので、どんな置き方でも違和感のないデザインを目指して作りました。
- G.M:
- スピーカー内のロゴの配置にもかなりこだわりました。このPlay:5というモデルを例に挙げると、このスピーカーを製品化するにあたり、デザインチームからここ(今配置されている場所)にロゴを置きたいと言われたんです。僕の答えはもちろんノーでした。なぜかというと、ちょうどこの下にはツイーター(スピーカーユニット内で高音部を出すパート)が配置されているので、音の妨げになるからです。いくらデザインが良くてもサウンドが悪ければ本末転倒です。でも実際は希望の場所にロゴが配置されています。なぜだかわかりますか?ロゴの部分をよく見てください。実はロゴの周りに小さな穴を無数に開けているのです。これによってサウンドの妨げもなく、それでいてデザインも損なわないスピーカーが完成しました。こういったディテールへのこだわりはアパレルも同じですよね?
- Y.F:
- 一緒ですね。自己満足では意味がないですから。そういう意味で<Sonos>は、サウンドにもデザインにもとことんこだわっているというのが十分に伝わってきます。
- M.S:
- ありがとうございます。帰国したらあなたのコメントをスタッフに共有しますね(笑)。私が求めているものは、まさにそれなんです。デザインを控えめにすることで、音の良さが前面にくる、というのが理想です。だってスピーカーは見るものではなく、音楽を聴くためのものですから(笑)。そして音もデザインもいかに使う人の生活の中に自然と溶け込めるかが大事だと思っています。
買い替えが不要で、常に最新の環境を提供。
- S.Y:
- 僕、確かに20年前はスピーカーを見てました(笑)。音質に関しては、とてもクリアですよね。ロックやヒップホップ、ジャズなどジャンルを問わずに一番の魅力を引き出してくれる気がします。いい意味で、特徴がない。1番生音に近い感じがします。以前サンタバーバラにある<Sonos>の本社へ行った時もスタッフの方が「スタジオの音源に限りなく近い音を目指している」って言ってましたが、まさにその通りだと思いました。
- G.M:
- 昔はあなたが使っていたスピーカーのように存在感のあるものが多かったのですが、現在は技術の進歩と何よりうちには素晴らしい技術者がいるので、素晴らしいサウンドと画期的な機能を備えたスマートなスピーカーを作ることができるのです。
- S.Y:
- 技術といえば、やはりストリーミングですよね。この技術によって、音楽の聴き方は激変しましたから。以前はCDやレコードで聴いていたので持っているソフトの音楽しか楽しめませんでしたが、今ではストリーミングによって、ソフトを持っていなくても様々な音楽を楽しむことが可能になりました。これはとにかく画期的なこと。僕にそれを教えてくれたのが紛れもなくこの<Sonos>だったんです。
- G.M:
- ストリーミングなら聴く場所を選ばないので、使う人それぞれのパーソナライズで楽しめるということは、間違いなく昔との大きな違いですね。私の父は音楽プロデューサー(THE BEATLESのプロデューサーであったジョージ・マーティン)だったのですが、なぜか自宅には音響機器がありませんでした。そのため彼は車の中で音楽を聴いていたんです。雨の日も(笑)。今の私も父と同じような生活環境のため、<Sonos>のスピーカーを持ち帰った時、妻にはとても不思議そうな顔をされました(笑)。しかし、実際に妻が使ってみたら、操作方法が簡単なことと音が良かったからか、妻がとても気に入ってくれました。おかげで普段聴かないマドンナが毎日家中に流れて、ちょっと困っているんですけどね(笑)。
- Y.F:
- うちも同じような状況です(笑)。<Sonos>といえばTRUE PLAYというチューニングシステムも画期的ですよね。どこにスピーカーを置いてもベストの音質で音楽を聴けるのは本当にありがたいです。うちには子供がいるので、手の届きやすい場所にスピーカーを置くといたずらされるので棚の中に入れてるんですが、そんな場所でもしっかりチューニングをしてくれて音がこもることもなく綺麗なサウンドを提供してくれています。あれは本当に驚きました。あとは何より操作が簡単なのも大きなポイントですよね。
- M.S:
- 操作のしやすさはとても重要なポイントです。<Sonos>の製品には、テレビとコネクトできるものもあるので、よりわかりやすく、より簡単に接続できることを考えて、デザインをしています。また<Sonos>のスピーカーはソフトウエアアップデート型なので、日々機能が更新されるというのも昔のスピーカーとの大きな違いですね。つまりどんどん便利になっていくわけですから。昔のスピーカーであれば、機能がアップデートされないので、買い直さないといけない、でもこの<Sonos>は買い替えが不要なのです。
- S.Y:
- ご存知だと思いますが、今年の夏「ビームス 原宿」で<Sonos>の国内先行発売を記念して『SUMMER HOUSE PARTY』というイベントをやらせていただいたのですが大盛況に終わりました。僕の中で印象的だったのは、20代や30代のお客様の反響がとても大きかったです。というのもその世代はプロダクトより経験や遊びにお金を使う方がほとんで、音楽はiPhoneやMacを使ってBluetoothで聴く程度という方が大半なんです。そういった方々が<Sonos>という存在を知り、実際に触れてもらったことで、彼らの考え方も大きく変わったんです。もちろん多くのお客様に買っていただきました。彼らにとっても間違いなく音楽の環境が激変したと思います。
- M.S:
- 私たちが日本市場の参入を決めた時、いかに多くの人に知ってもらうかを考えました。ただ誰でもいいというわけでもなく、実際<Sonos>は家電量販店での取り扱いがありません。しっかり一人ひとりのカスタマーに<Sonos>のことを知ってもらいたかったので、<Sonos>のコンセプトをしっかりと理解してくれているBEAMSとパートナーシップを組ませてもらいました。今山口さんの話を聞き、改めてBEAMSとパートナーを組んだことは間違いでなかったと確信しました。
様々なサウンドエキスペリエンスをこれからも提供したい。
- S.Y:
- ありがとうございます。先日のイベントは僕らにとっても素晴らしいエキスペリエンスになりました。最後に今後の<Sonos>のビジョンを教えていただけますか。
- G.M:
- 音楽を聴く環境は、これがゴールではなく、ストリーミングによってさらに進化を遂げていきます。<Sonos>はそのリーディングメーカーとして独自のスタンスを追求し、日々進化していきたいと思っています。ちなみに数多くのアーティストが今<Sonos>のスピーカーを使ってくれているのですが、僕らは一切スポンサー料を払ったことがありません。彼らからアプローチがきて、使ってもらっていることがほとんどです。それだけ彼らの音楽をダイレクトに伝えられているからだと思います。お客様だけでなくプロの耳にも通用するサウンドをこれからも提供していきたいです。
- M.S:
- 日々スタッフとディスカッションをし、様々なアイデアを具現化できるように努力しています。もちろん詳細は言えませんが、単なるスピーカーブランドとしてでなく、サウンドエキスペリエンスブランドとしてサウンドだけでなくそれに付随した様々なエキスペリエンスを提供していきたいですね。
- Y.F:
- まだまだ成長をし続けるブランドだと思うので、一人でも多くの人に<Sonos>を知ってもらえるよう、僕らも頑張ります(笑)。
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公式オンラインショップ
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(Sonos CCO)
マシュー・シーゲル/<NIKE>のグローバル・デジタル・セールス部にてバイスプレジデント兼ゼネラル マネージャーを務めた後、2017年9月より<Sonos>に入社しセールス及びマーケティング部門を統率 する最高営業責任者に就任。インターネットビジネスにおけるブランド構築やデジタルマーケティング、マーケット拡大戦略など様々な知識を備える。
(Sonos Sound Experience Leader)
ジャイルズ・マーティン/2014年に<Sonos>のサウンド・エキスペリエンス リーダーに就任。これまで数多くの著名なミュージシャンを手掛け、これまでにビートルズのアルバム『LOVE』やシルク・ドゥ・ソレイユのショーをプロデュースしたほか、英国エリザベス女王の即位50周年記念式典(ゴールデン・ジュビリー)ではコンサートの監督を務めた。父は「5人目のビートルズ」と呼ばれたジョージ・マーティン。
(bPr BEAMS Director)
山口真吾/1999年にビームスに入社し、ショップスタッフやビジュアルマーチャンダイザーなど様々な職務を経て、現在は<bPr BEAMS>のディレクターとして活躍。バイイングや商品企画も担当し、国内外を飛び回る日々。最近ハマっている休日の過ごし方は、自転車で東京探索することと、白昼からアルコールを摂取すること。
(bPr BEAMS Buyer)
古屋雄一/玩具文具系会社を経て、1997年ビームスに入社しビームス企画部(Beams Planning Room)へ。以降ライフスタイルグッズの商品企画やバイイングを担当し、国内外の展示会や商談に飛び回るほか、オリジナルの商品企画にも携わり数々のヒット商品を生む。趣味で始めたバンドではサックスを担当。