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03
Naoki Moriyama
77 circa Designer
#RE MAKE #BOHEMIAN
Dec. 10. 2015
about
Dec. 10. 2015 / #RE MAKE #BOHEMIAN

03 Naoki Moriyama 77 circa Designer

&Yayoi Higashitani(Ray BEAMS Buyer) Photography:Shin Hamada
Interview&Text:Takashi Abe
【TALK】第3回目は<Ray BEAMS>で今シーズンよりセレクトしているリメイクブランド<77 circa(77サーカ)>のデザイナー森山直樹さん。オリジナリティ溢れるあのウェアデザインは、どのようにして生まれるのか?森山さんと<Ray BEAMS>バイヤー東谷弥生が、今お互いに感じるトレンドに対する想い、考え方、そして今の気分などを語り合います。森山さんの古着への情熱、手掛けるウェアに対するクリエイティビティやウェアを通して伝えいたいこと。そんな<77 circa>の魅力とは?

同年代の仲間と
面白いことをやりたくて。

Yayoi Higashitani :
森山さんは元々別のブランドをやられていたんですよね?
Naoki Moriyama :
はい、以前は<fev(フェブ)>というブランドを手掛けていました。最初は友人とスタートさせ、メンズとレディスを展開していたのですが、個人的にレディスの方が面白くなり、途中からはレディスだけを扱うようになりました。当時はOEMなどのお手伝いなどもしていたのですが、現在は<77 circa(77サーカ)>1本でやらせてもらってます。このブランドを始めたのは、2015年の春夏からで、<Ray BEAMS>で展開していただいたのは、今シーズン(2015年秋冬)からですよね。
Y.H :
はい、うちのプレスに<77サーカ>を紹介してもらって展示会にお邪魔したのがきっかけですよね。
N.M :
ですね。たまたま僕の高校時代の後輩が<BEAMS>でプレスをやっていて。彼とは定期的に会っているんですけど、ちょうど<77サーカ>を始めた時に、展示会に誘ったんです。で、その後輩から色々な方々を紹介してもらい、今シーズンから<Ray BEAMS>で扱っていただくことになりました。後輩には感謝してます(笑)。
Y.H :
ちなみに<77サーカ>というブランド名の由来は?
N.M :
77というのは僕の生まれ年である1977年のことです。そして、circaを訳すと“およそ”とか“何年ごろ”といった意味があるんですけど、僕と同学年や前後の学年にはたくさん面白い人がいるので、そんな人たちと色々な面白いモノを作っていけたらと思い、この名前にしました。“セブンティセブン”でも“セブンセブン”でもなく“ナナナナ”と呼ぶことにしたのは、特に意味はなく語呂が良かったので…。
Y.H :
<77サーカ>といえば古着を使用したウェアが印象的ですが、スタートさせた2015年の春夏から古着を使われていたんですか?
N.M :
使ってましたよ。自分自身、古着が大好きで、10代からヴィンテージを買い続けていて、もちろん新品も好きなんですけど、やはり古着にしかない風合いが好きなんですよね。このブランドを始めようとした時、色々なブランドを見たんですけど、古着だけで構成しているブランドがなかったんです。それなら、古着を使ってトータルで提案できるブランドをやってみようかなと。僕の場合、ありがたいことに、一緒にブランドを始めてくれるスタッフや、強力な古着のバイヤーが友達にいたので、彼に色々相談しつつ始めました。<MR.CLEAN>の栗原さんっていうんですけど(笑)。ちなみに<Ray BEAMS>で取り扱おうと思っていただいた理由は?

他店に比べて
MIXコーディネートが
上手ですよね。

Y.H :
今シーズン<Ray BEAMS>のテーマが“TOKYO BOHEMIAN”なんですね。社会や伝統にとらわれず自由な“ボヘミアン”のように世界のマーケットに左右されず、常に独自のミックススタイルを貫く“TOKYO”ならではのスタイルを提案しています。そこで、東京ブランドを色々探した時に<77サーカ>の商品を見て、自分たちの提案したい空気感と近かったのとブランドの方向性やアプローチが私たちと合致したので、取り扱わせていただくことになりました。各アイテムのサイジングやデザインのアップデートなど、<77サーカ>ならではの世界観が、まさにリアルな東京スタイルに感じたので、私自身、このブランドを絶対やりたいと思いました。おかげさまで好評です。森山さんから見る<Ray BEAMS>ってどんなイメージですか?
N.M :
そうですね、BEAMSのメンズカジュアルはアメカジっていうイメージが強いんですが、<Ray BEAMS>はスピード感の早さが印象的です。毎シーズン、トレンドを取り入れつつも、独自のスタイルを提案していますよね。あと、色々なエッセンスをMIXするのが上手だと思います。スタッフの方々も、ジャンルを問わず思い思いにMIXしたコーディネートをしていて、それを見ているだけで面白いし、僕自身とても参考になります。先日、お取引きしていただいている全国のショップを色々見てきて、もちろん各エリアのBEAMSさんも見てきたんですが、どの店舗の女性スタッフも結構な割合でうちの洋服を着ていただいて。それを見た時はとても嬉しかったですね。
Y.H :
<77サーカ>は間違いなく今季の<Ray BEAMS>を象徴するブランドのひとつですね。ちなみに森山さんはメンズを作らないんですか?作られている商品の中にはメンズ展開しても売れそうなアイテムも多い気がしますが…。
N.M :
うーん、メンズをきちんと構成して作りたいと思ったことはここ最近ないんですよね。まだまだウィメンズで作りたいモノがたくさんあるので。やっぱりウィメンズの洋服の面白さって、何を作ってもいいってところじゃないですか。明らかにメンズよりも自由度が高いですよね。作りたいものをただ作るのでは、まとまらないのでダメだと思うんですけど、やっぱりメンズほどの制限がないのは作り手としては魅力ですよね。なので構成がまとまってしっかりと提案できるまで、しばらくはウィメンズだけでやっていけたらと思っています。ちなみに今日着ているトレンチコートは、うちの商品なんですが、ユニセックス対応で唯一自分でも着れる商品です。

同じモノがふたつとない
のも特徴のひとつ。

Y.H :
森山さんは、リメイクって言葉を使わないですよね?
N.M :
そうですね。あまり好きな言葉ではないというか。実際に使っているのは古着なので、そう思われても仕方ないですけど、古着を使用しつつ、新しいデザイン、シルエット、さらには着心地を生み出しているので、ひとつの洋服として見ていただけたら嬉しいです。その上で、新しい洋服のブランドとして、加工などでは出せない古着ならではの風合いや一点物的面白さを楽しんでもらえればと思います。また、そういった個体差からうちの商品は同じモノがふたつとありません。なので他の人と被ることが苦手な人にもおすすめできます。
Y.H :
これからもこのスタンスでやっていかれるんですか?
N.M :
そうですね。可能な限り、このままのスタイルで続けていきたいと思っています。とはいえ、古着のアイテムには数に限りがあるので、集めづらくなったアイテムに関しては今のうちにやりたいことをやろうと思っています。今は栗原さんに古着の仕入れを任せっぱなしですが、個人的にも来年はマメにアメリカへ行けたらなって思っているところです。ブランド的には、無理やり大きくしたりせず、このまま自分たちの作りたいものを作っていけたらイイですね。それをお客様が楽しく着ていただけたら嬉しいです。そういえば東谷さん、来シーズン展開する別注の件、どうしましょうか?
Y.H :
そうですね、そろそろ進めないといけませんね。森山さんは私たちの要望を聞いてくれるだけでなく、的確なアドバイスをくれるのでとてもやりやすいです。たまに怒られますが(笑)。そういえば最近森山さんと毎週のように会っている気がするんですけど?
N.M :
いや、間違いなく週1ペースで会ってますね。来週はどうします(笑)?
Naoki Moriyama
Naoki Moriyama
(77 circa デザイナー

森山直樹/1977年生まれ。埼玉県出身。学生時代はバスケットボールにのめり込み、高校へもスポーツ推薦で進学した生粋のアスリート。高校卒業後、いくつかのアパレル会社を経て、2004年<fev(フェブ)>を友人とスタート。その後、2015年春夏より<77サーカ>をスタート。古着を使用したオリジナリティ溢れるデザインは、既に多くのショップで展開するほどの人気ぶり。

Yayoi Higashitani
Yayoi Higashitani
(Ray BEAMS バイヤー

東谷弥生/1983年生まれ。香川県出身。九州ファッション専門学校を卒業後、2007年BEAMSに入社。販売スタッフから「BEAMS TIME」(2015年7月閉店)の店舗プレスを経て、2012年より<Ray BEAMS>のバイヤーに就任。屈託のない笑顔と人並み外れた愛嬌の良さで、社内外を問わずに幅広い交流関係と人望をもつ。

About

BEAMSにまつわるモノ・ヒト・コトをあらゆる目線から切り取り、
ヒトとヒトとのお話から”今気になるアレやコレ”を
紐解いていく連載企画 【TALK】。

洋服のデザイナーからバイヤー、フォトグラファーやモデルなどなど。
様々な職種のプロフェッショナルから
”今気になるアレやコレ”を伺います。

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