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12
Daniel Todd
MR PORTER Buyer
#LONDON #JAPANBRAND
Aug. 31. 2016
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Aug. 31. 2016 / #LONDON #JAPANBRAND

12 Daniel Todd MR PORTER Buyer

&Makoto Toda (BEAMS CREATIVE SUPERVISOR) Photography / Interview&Text: BEAMS ロンドンを拠点に、約180カ国にカスタマーをもつ世界最大のメンズファッションECサイト「MR PORTER」。サイト立ち上げの2011年より、<BEAMS PLUS>の展開をはじめ、BEAMSとはカプセルコレクションの共同開発や画期的な販促イベントの共同開催など、密接な関係を築いている。今回は、バイイングのために来日した「MR PORTER」のDaniel Todd(ダニエル・トッド)氏とビームス クリエイティブ スーパーバイザーの戸田慎とのスペシャルトーク。ダニエル・トッド氏から見たジャパンブランドとは?そしてBEAMSとは?

まだまだ日本には未知数のブランドが多数存在している

Makoto Toda (以下、M.T) :
MR PORTERとBEAMSの付き合いは、今から5年前。きっかけは<BEAMS PLUS>ですよね。
Daniel Todd (以下、D.T) :
はい。当時、MR PORTERで<BEAMS PLUS>を取り扱いたいという話になったんです。ただ、1ブランドのためだけに日本へ行くのはコストもかかるし、色々な問題もありました。そこで、BEAMSの商品を展開するというだけでなく、色々な日本のブランドを紹介してもらうという契約をしたんです。BEAMSで扱っているブランドはもちろんのこと、扱っていないブランドも来日時にアテンドをしてもらい展示会をまわるという形で。おかげで取り扱う日本のブランドが増えましたし、現在は年に2回来日するようになりました。春と秋の展示会シーズンに。
機能美を追求した戦うクリエイターのためのブランド<TEATORA(テアトラ)>の展示会をアテンド。デザイナー上出氏から次シーズンのコレクションの傾向をうかがう。
M.T :
ところで今年1月、ロンドンコレクションで共同発表したMR PORTERとBEAMSによる『Limited Japanese Capsule Collection』をダニエルと一緒に手掛けられたことは良い思い出です。反響はいかがでしたか?
D.T :
今回は7ブランドと<BEAMS>、そして<BEAMS PLUS>の計9ブランドをインスタレーションという形でフィーチャーしましたが、大変好評でした。世界中の人々に日本ブランドの素晴らしさを紹介できたのではないでしょうか。
M.T :
各ブランド独自の手法で伝統と現代的アプローチを融合させた日本ならではのクリエーションを世界に発信することを目的として企画したインスタレーションだったので、その言葉を聞けて安心しました。今回インスタレーションを行った9ブランドの中で、ダニエルが最も良かったと思ったブランドは?
D.T :
どのブランドもオリジナリティがあって良かったけど、個人的に気になったのは、やはり<SASQUATCHFABRIX. >ですかね。日本ならではのエッセンスを見事に具現化していました。新しく立ち上がった<BEAMS>も新しいアプローチでとても印象的でしたね。何より加工の技術が高く、日本のブランドを象徴するプロダクトでした。ベーシックでありながら、ブランド自体にストーリーを感じたのも新しい<BEAMS>ならではだと思います。
M.T :
ダニエルから見た日本のブランドってどういうイメージですか?
D.T :
まずはクオリティの高さですよね。縫製や素材選びなどディテールへのこだわりは日本のブランドの特徴でしょう。また世界的には知られていないマイナーなブランドが多いですね。例えば、パリの街を歩いていても新しいブランドを見かけることってあまりないんです。でも、日本の場合は訪れる度に新しいブランドに出会うことができます。まだまだ面白いブランドが沢山あるので、そういう意味では、未知数ですね。
MR PORTERとBEAMSの協業によって2016年1月に開催された「Limited Japanese Capsule Collection」。参加したのは、ジャパンクオリティを体現する以下9ブランド。<ALOYE><KICS DOCUMENT.><SASQUATCHFABRIX.><MARVY JAMOKE><TEATORA><orSlow><REMI RELIEF><BEAMS><BEAMS PLUS>

<BEAMS PLUS>はMR PORTERに必要不可欠なブランド

M.T :
ちなみに<BEAMS PLUS>のイメージはいかがですか?
D.T :
私は、現代的なウエアをセレクトしたコンテンポラリーと、高機能素材を使用したスポーツというふたつカテゴリーのバイイングを担当しているんですが、<BEAMS PLUS>は前者に属しています。そして、そのコンテンポラリーの中でも代表的なブランドであるといえます。馴染みやすいデザインと安定した価格帯によって、私の中ではとても頼りがいのあるブランドです。また<BEAMS PLUS>ではインラインだけでなく、MR PORTERのエクスクルーシブとしてカプレルコレクションを6月と11月の年2回、やらせてもらってます。リリースするアイテムは毎回25~30ピースですかね。今シーズンは『パンナムコレクション』と題し、アメリカの'50~'60年代をイメージソースとしたトラベル・リゾートウェアの別注ウエアを提案しました。秋冬シースンはカバーオールやワークパンツといった、ワーカーをイメージさせる男らしいアイテムのコレクションを予定しています。
M.T :
ダニエルは<BEAMS PLUS>がどういうブランドであるかというのをしっかり理解しているので、毎回とてもスムーズに進行できています。来日時にカプセルコレクションのミーティングをするんですが、毎回ムードボードを用意してくれるので、どういうコレクションにしたいのかが明確です。

BEAMSとだからこそ、面白いことが沢山できる

M.T :
ダニエルから見たBEAMSという会社のイメージは?
D.T :
実際に日本へ来てわかったことも沢山あるんですけど、とにかく色々なジャンルのアパレルをやっているということですね。<BEAMS>や<BEAMS PLUS>だけでなくクラシックなクロージングウェアがあったり、レディスも色々なレーベルがあったり。そしてゴルフラインである<BEAMS GOLF>も印象的でした。やっぱり凄い会社だと実感しましたね。今回はタイミングが合わず行けなかったのですが、次回は先日リニューアルした「BEAMS JAPAN」へ行ってみたいです。今まで共同で企画したコレクションやイベントは、BEAMSと一緒だったからこそ実現できたと思っています。誰とでもできることではないですよね。今後もこのまま良い関係を保ちつつ、色々と面白いことを一緒に仕掛けていきたいです。
Daniel Todd
Daniel Todd
(MR PORTER Buyer)
Web Site : www.mrporter.com

世界最大級のファッションECサイトであるNET-A-PORTER(www.net-a-porter.com)に携わり、その後MR PORTERの立ち上げに参画。当初からバイイングを担当し、現在はコンテンポラリーとスポーツのバイヤーとして活躍。31歳。

Makoto Toda
Makoto Toda
(BEAMS CREATIVE SUPERVISOR)

2000年ビームス入社。原宿と渋谷のショップスタッフを経て、2004年よりバイヤーに。メンズカジュアル分野で数々のヒットを手がけた後、2015年より現職。事業の中枢とも言えるバイイング業務に従事した12年間で培ったスキルをもとに、新規事業を開拓する。最近では特に海外へ向けた施策に注力している。

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BEAMSにまつわるモノ・ヒト・コトをあらゆる目線から切り取り、
ヒトとヒトとのお話から”今気になるアレやコレ”を
紐解いていく連載企画 【TALK】。

洋服のデザイナーからバイヤー、フォトグラファーやモデルなどなど。
様々な職種のプロフェッショナルから
”今気になるアレやコレ”を伺います。

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