神戸にて開催の『柴田雅章と3人の弟子たち展』は先週末で終了。
ご好評の声は東京まで届いておりました!誠にありがとうございました。
先日のブログでご案内しましたが、次なる企画展は『松本民芸家具 Forming the Folk Art Interior』。<松本民芸家具>の企画展は実に11年ぶりで、久々の家具を軸としたイベントです。

2009年秋より取り扱いをスタートした<松本民芸家具>。それまでの<fennica>は、北欧のテーブルに民藝の器を置くようなミックススタイルを提案してきたこともあり、スタッフから見ると<松本民芸家具>の取り扱いは大きな変化に思えました。
取り扱いに至るきっかけは遡ること15年前、<fennica>ディレクター エリスと北村が自宅用にオーダーした一脚のロッキングチェアにあります。
当時、新大陸に興味を持っていたエリスは、60年代のアイビーリーグに通う学生のファッションとともにキャンパスに置かれた家具にも注目していました。

アイビーリーガーたちを囲むイギリスに源流をおいたテーブルや椅子。様々なジャンルをフラットな目線で見てきた二人にとって、アイビーファッションとウィンザーチェアの組み合わせから<松本民芸家具>へ繋がるのは自然なことだったのです。
今日も変わらず手作りでウィンザーチェアを作り続ける優秀な工場は世界中探しても<松本民芸家具>しかない…

二つの椅子を掛け合わせたものが作れないかという相談から生まれた個人オーダーのロッキングチェアは、ぜひ皆さんにもご覧いただきたいと、2009年9月<松本民芸家具 × fennica>のプロダクト“fennica Rocker”として初お披露目されました。
その時にインターナショナルギャラリービームスで開催したイベントが『BROWN BLUE WHITE』。

<松本民芸家具>を中心に、ラオスで作られる草木染めの布や<ANATOMICA>のジーンズ、<出西窯>をはじめとする陶器とが並べられ、“松本民芸家具の茶”、“藍染の青”、“陶器の白”の3色で構成した企画展でした。
手刷毛で施される木地を活かしたラッカー塗装は、手仕事による陶器の釉薬が均一でないことや、使い込むほどに味わいを増していくデニムに通ずる…そんな重なりを表現した展示でもあったんですよね。
翌年2010年4月には『ロッキングチェアのある暮らし』と題し、“fennica Rocker”とともに<松本民芸家具>既存のロッキングチェア8脚を並べた企画展を開催しました。

「TAKE IVY」をイメージしたビューローとロッキングチェアを並べたコーナー。

こちらは<Bruno Mathsson>、<WOOD NOTES>などのスカンジナビアデザインと<松本民芸家具>のミクスチャースタイル。アクセントとしてアフリカンワックスプリントを天井から下げています。
久々に10年前の展示を見返しましたが、時間の経過という意味で懐かしさは感じつつ、今見ても色褪せないものがあります。
この頃の展示にもアフリカの匂いというのは漂っていたんですよね。
こちらは民藝の先駆者、染色家 芹沢銈介の自邸。日本の民藝にアフリカンクラフトをはじめ世界各地の民藝がミックスされています。

ヨーロッパで高く評価されていたアフリカンクラフトを、芹沢銈介は日本でいち早く取り入れていたんですね。エリスと北村はこの芹沢銈介のスタイルから大きく影響を受けているのです。そして、このスタイルは今後更に重要になっていくと話しています。
7/31(土)からスタートする『松本民芸家具 Forming the Folk Art Interior』では、<松本民芸家具>を中心にアフリカをはじめとするクラフトとのミクスチャースタイルを表現いたします。
<松本民芸家具>と<fennica>の今を、ぜひご堪能ください。
『松本民芸家具 Forming the Folk Art Interior』
会期:7/31(土)-8/15(日)
場所:BEAMS JAPAN 5階 fennica STUDIO
<fennica>に纏わるモノ、コトを発信していくコンテンツ“fennica things”vol.02「松本と松本民芸家具」もぜひご覧ください。
Mori

























































































































































