Scotland Journey Vol.1....

﨑野 文太 2026.07.10

こんばんは!

木曜深夜1時を迎えました。

BEAMS PLUSの﨑野こと『文ちゃん』でございます。


皆様いかがお過ごしでしょうか。

私は6月23日〜29日まで、2027 BEAMS PLUS SPRING & SUMMER EXHIBITIONの実施に伴いパリへ向かい、その後2027 FALL & WINTERのニット企画を行いにスコットランドへ向かいました。

本日はそちらの模様の一部をご紹介いたします!

早速本題へ参ります。

到着初日は、1969年に創業したスコットランドニットファクトリーであるEsk Valley Knitwearへ。


自社工場内では、ニッティングからリンキングまでのニット成形作業を行うことが可能。

50年以上の長い歴史の中で紡がれてきた伝統と技術を体感する事が出来るファクトリーとなっております。

製品に使用する糸も、国内とイタリアのみから厳選した物のみ使用するという深い拘りに溢れております。


持ち寄った企画をベースに話を進めていき、糸選定やサイズフィッティングに至る細かな仕様調整を丁寧に行い、無事商談が終了。

その後は工場見学をさせていただきました。


こちらは、ニットウェアを起毛させる機械なのですが、歴史ある技法としてチーザルと呼ばれるアザミが花となった後の果実を乾燥させた物の棘を用いて起毛させる技法があるのですが、こちらは樹脂製で出来た自動起毛機となっております。

棘部分の個体差が無く、ムラのない均一な起毛が可能。

個人的に初めて見た機械という事もあり、テンションが上がりました。


ニット工場は編み立て機がかなり大きな音を立てながら起動しておりますので、長時間その場に居続けるのは、それだけでかなり大変な作業となります。

そんな従業員の方々の為に、この様に耳栓の手配がされております。

従業員の方々に少しでも快適に働いて欲しいという心遣いに温かい気持ちになりました。



翌日のスタートは、WILLIAM LOCKIEから。

勿論、今までは手元に渡ったアイテムを通じてその素晴らしさを感じていたのですが、所有しているアーカイブや歴史を知る事で重みを一層感じる体験となりました。


商談部屋には、創業者であるWILLIAM LOCKIE氏の半生が記されておりました。

靴下製造としてスタートしたという歴史や、彼の没後に家族にしっかりと引き継がれ、最高品質のニット製品を100年以上継続的に今尚も生産され続けているという内容が記されております。

間違いなく、スコットランドを世界最大のニット産地へと押し上げた功労者の1人でございます。


こちらはWILLIAM LOCKIEを代表する編み機であるフルファッション機の一部でございます。

実際には、これらが10m以上に渡り連なっている巨大な編み機。

こちらの何が凄いのかと言うと、沢山あるのですが、最も美しい天竺編みが実現出来るというのが最大のポイントです。

逆に言うと、天竺編みのみでしか成形が不可能な機械でもあります。

表目を編む1列の針しか内蔵されていない点や、編み立てながら場所ごとに合わせて自動で目を減らす、目減らしと呼ばれる技術が内蔵されており、美しい天竺編みを成形することへ特化している編み機となっております。

部位ごとにリンキングで繋げていくだけで無く、型に合わせて生地をカットするカットソーのそれとは異なる為、生地のロスも一切出ないのも特異な魅力です。

フルファッション編み機でしか表現出来ない唯一無二のニットが確かに存在します。


いかがでしたでしょうか。

まだまだ続きがございますので、そちらはまた次回に。

スコットランド製ニットの奥深さを存分に感じられた出張となりましたので、皆様にもお伝えできる様、尽力いたします。


それでは。


﨑野