BEAMS PLUS 最後の20周年アイテム

溝端 秀基 2020.04.26

いつもビームス プラス BLOGをご覧のみなさま、こんにちは。MZOです。


本日は、こちら


長らく、BEAMSとの別注をお休みしていましたが、昨シーズンのBEAMS PLUS 20周年記念としリリースしたアイテム。

以前、392もこちらのBLOGご紹介させて頂きました。→ https://www.beams.co.jp/blog/beamsplus/52490/


実はこの別注商品、私たちが先導を切った訳ではないんです。

影の立役者が走り出してくれた企画です。


”BEAMS のレジェンド”舘野

現場(バイイング業務)を離れていましたが、企画を練り、商談、そして、商品化へと繋げてくれました。

過去BEAMS、そしてBEAMS PLUSの様々な商品をバイイング・企画し、たくさんの良い品を紹介した、レジェンド。

BEAMS PLUSでお取り扱いしているブランドとも、非常に親交が深く、バイイング同行し、様々なアドバイスをしてくれていました。


BEAMSのことをよーく知り、洋服をこよなく愛する、私たちの尊敬出来る大先輩です。


先日、舘野がこの世を去りました。

BEAMS PLUSを代表して私が勝手ながら、舘野の思いをこちらに記載させていただきます。



~BEAMS PLUS 20周年企画~

<POST O'ALLS> 別注 <WAREHOUSE> Special


振り返って見ると、最後の <POST O’ALLS>との別注は2013年春夏シーズンに展開したShop Coatです。

諸事情から別注が難しくなり、BEAMS PLUS別注が出来なくなって以来、そこからはインラインアイテムの仕入れが続いていました。 


BEAMS PLUS別注の始まりは、ビームス プラス 原宿の立ち上げ、オープン直後です。

まだまだ、売り上げも少なく当然の如く認知度も低くい状況下では協力頂けるブランドも少なく、

別注等はオーダーミニマムが届かない、やりたいけれどやれない、出来ない。

と言う状況が当初続いていた記憶があります。


そんな中、BEAMS PLUSの核となる商材の1つとして上げられる物として、

『オリジナルのMade in U.S.A 5Pocket Denim』

は当時のビームス プラス スタッフが熱望し展開したい商材の1つでした。

ですが当時の規模では、アメリカ製のオーダーミニマムが高く、とても手が出せない商材だったのです。


ダメ元で、以前より個人的に親交のあった、NY州の隣のNew Jersey州でラルフローレンのサンプル工場と契約し、 <POST O’ALLS>をスタートさせた、デザイナー大淵さんにオファーしました。

帰ってきた答えが、なんと、


「少なければ少ない方がありがたいし、やりますよ。」


非常にありがたい返事でした。

たしか30本位だったと思います。

念願のアメリカ製オリジナル5Pocket Denimが出来て喜びました。

このアイテムをきっかけに、ダブルネーム(別注)の取り組みがスタートしました。


それが2001年位だったと思います。

それから、年1回、もしくは2回のペースで、ダブルネームの商品2013年まで続け、お休みとなりました。

その約13年間を担当させて頂いたのが自分だったので、その関連で今回の企画に参加させて頂けたのかと思います。


2019<BEAMS PLUS>20周年の企画として、ダブルネームの企画を進めることができ、大変嬉しかったのですが、6年の間に色々と状況が変化していました

一番の変化は<POST O’ALLS>のベースがアメリカから日本に移った事です。

まだ日本での背景が固まってない状態での今回のダブルネーム企画は、やはり工場背景が問題で一番に悩んでいた部分です。


その結果、ダメ元でBEAMS PLUS展開ブランドの中から<WAREHOUSE & Co>を選びお願いしました。

国内背景で<POST O’ALLS>が再現したい部分を実現出来るのではないか?

そして、BEAMS PLUSファンも喜んで貰えるのではないか?

と言う事で快諾を頂き実現したトリプルコラボレーションになります。


我々からのリクエストは、

カバーオールとオーバーオール

現在まで数多くのカバーオールオーバーオール見てきた<POST O'ALLS>大淵さんが思う、

『こんなのがあれば面白い』

『こんなの見たことが無い、ありそうでない。』

『アメリカでは出来なかった事をトリプルコラボレーションでなら出来る、特別』

というキーワードを残し。


 デザインのイメージは、私が好きな1940年代の<Lee>の大戦モデルをベースに進めました


出来上がったアイテムにアニバーサリーを記したい思いを、BEAMS PLUSメンバーと話、内側にさり気無くペンキでプリントをしています。

1940年代後半からラバー系のインクに変更していますが、ペンキはラバーインクが開発される以前に多く使われていたプリント塗料です。

ヴィンテージの軍物によくある、”ステンシル プリント”でよく見るやつです。




今回、とてもSpecialな企画を進行する事が出来ました。

この先、

BEAMS PLUSのアーカイブに残る商品だと思います。

今後に於いても、是非継続して貰えればと思います。

 


BEAMS <POST O’ALLS> 担当 舘野 史典   



昨シーズンの20周年企画として、アンカーを務めた別注アイテム。

長らくBEAMS PLUSをご贔屓にしてくれている皆様からは、待ってました!と言わんばかりの、リリース前から多くのお問い合わせを頂くことができました。

誠にありがとうございました。



実は、<L.L.Bean>とのプロジェクトにも大きな功績を残してくれています。

商品だけでなく、私のデスクの横には、今となっては非常に貴重な1940年代〜60年代の<Sears>や、<L.L.Bean>、様々な洋服のカタログや資料も残してくれました。

魅力ある商品を多くのブランドや人達と、取り組み続けてこれている事へも感謝の思いでいっぱいです。


追悼の意を込め、今回はBLOGを書かせて頂きました。

舘野さんのご冥福を心よりお祈り申し上げます。



BEAMS PLUS 一同



舘野さん、

次回の残してくれている企画も僕たちが責任持って皆様に喜んで貰えるような商品に繋げますね。

本当にありがとうございました。



MZO