温故知新の精神

金子 茂 2020.12.01

こんにちは。

いつもブログをご覧いただきありがとうございます。

All Night BEAMS PLUS 月曜日を担当しますバイヤーのサミュエル金子です。

皆様先週はいかがお過ごしになりましたか?


最近私はInstagramで日々のコーディネートをUPしております。

週末はその日の予定に合わせて服選びをし、動物園に行くならサファリウエアやレオパード柄、D.I.Yをするならワークウエアを着てみたり。

大好きな古着も着用しますが、物の雰囲気は抜群に良いものの、サイズ感が古臭いのでどうもしっくりこないことが多々あります。

そんな経験ありませんか?

古着はどう今っぽく着るか、アイテムのストーリーを考えながらコーディネートを楽しんでします。

先週末はトップスのサイズ感を調整し、パンツに古着を取り入れたコーディネート。


ストーリーは当時の商品名がレイクパンツというアウトドアパンツで、それに合わせてキツネの毛色から色名が取られたコヨーテカラーのスウェットを合わせたアウトドアスタイル。アウトドアとコヨーテの大自然でのクロスオーバー...完全に自己満足ですが、そこから自分のスタイルが生まれると信じています。(笑)

enjoyコーディネート!

ぜひ、お気軽にInstagramのフォローをお願いします。(笑)


今週も退屈しのぎでも構いません(笑)。レギュラーメンバーから新作アイテムや洋服の楽しみ方をお伝えさせていただきます。

本日は<ウールリッチ>のアークティックパーカーをご紹介します。


アークティックパーカーをご存知の方が多いかと思いますが、簡単な歴史からお話します。

1970年初頭にアラスカからアメリカへの石油パイプラインの建設が計画され、真冬の極寒マイナス40℃に耐えられるワークウエアの開発を依頼され誕生したのが始まりです。

当時の生地は、その時代にもっとも耐久性、防水性の両方を兼ね備えたロクヨンクロスを使用。

フード部分の保温性を高めるファーは<ウールリッチ>のあるペンシルバニアに多く生息するコヨーテが耐久性、疎水性が高いため、何十万頭もの駆除したコヨーテから使用していました。

というように今ではファッションアイテムとなったアークティックパーカーも、当時は耐久性や防水性などを謳う作業用ダウンウエアでした。

その後1970年代半ばからタウンウエアとしても販売されるようになりました。

↑1975年前後のアークティックパーカーの広告の写真です。


そしてビームス プラスで取り扱いのある<ウールリッチ>は、3年前からプロジェクトがスタートした”ニューアウトドア”ラインです。

アウトドアシーンでしっかり対応できるスペックにアップデートしながらも、ファッションとしてタウンウエアでモダンに着こなせるルックスが魅力です。

WOOLRICH / ARCTIC DOWN PARKA NOCPSW
カラー:BLACK、NAVY
サイズ:S、M、L、XL
価格:¥88,000+税
商品番号:11-18-5125-089

生地は2018年秋に誕生した新素材、防風・保温・透湿性に優れた”ゴアテックス(R) インフィニアム”を使用。

防水透湿を主軸に展開する従来のゴアテックス(R)と異なる一番の特長は、”防水”だけに拘らないという部分です。

防水素材に必須である縫製部分のシームテープを必要としないレギュレーションのため、この素材を使用したアイテムは軽量でしなやかな着心地が魅力です。

素材自体には防水性・撥水性を持っているため、急な小雨くらいなら問題無しです。


フード周りはしっかりファーが付く仕様で保温性もしっかりあります。

このファーは世界一と言われるリアルさを追求し開発された日本製人工毛です。

ポリエステルには見えない素材感はリアルファーの高級感ある雰囲気そのままです。

取り外しはジッパーで簡単に行えるため、ファーの有無を楽しめ、且つイージ―ケアでとても便利です。

ファーの付いたオーセンティックな雰囲気も良いですが、ファーを取るとより一層モダンな雰囲気に昇華します。


このダウンは内襟が付きます。

襟にはプリマロフトが内臓されマフラーいらずで首周りの保温性を確保します。

首は汗をかきやすく水分に弱いダウンではなく、プリマロフト仕様。

この襟もジッパーで取り外しが可能なため、気温によってスペックを変更できる機能的な作りとなっています。


大きなポケット脇にはハンドウォーマーポケットを装備しています。

またポケット内はマイクフリース生地が付き、保温性抜群です。


フロントはジッパーに比翼付きで風を通さない仕様。

ボタン部分は補強用の太いテープが付き、機能的でありながら武骨な雰囲気を演出します。

マップポケットも当時建設現場におけるワークウエア感を感じさせるディティール使いで男心をくすぐります。

ボタンはブランドネームが刻印されたドットボタンの仕様で、スポーティーな印象です。


裏地はウールリッチのロゴであるシープマークを柄使いにしたモダンなデザインです。

内側にもポケットを装備しているため、充実のポケットワークとなっています。

また品質タグを見えないよう袋が付いているところも、細かなことですが気が利いています。

ダウンは、国内トップメーカーとして有名な河田フェザーを使用しています。

日本で丁寧に洗浄、精製加工されているためとても高品質で、フィルパワーは650になります。

コーディネートはスポーティー且つカジュアルな印象でクルーネックニットにイージ―仕様の裾リブパンツを合わせながら、小物使いのカラーリングでアウトドア感を演出しました。

ウールリッチということで、ブランドカラーでもあるレッドカラーを差し色に取り入れました。

モノトーンのコーディネートがモダンな印象で纏まりますが、差し色使いもお勧めです。


カラーは私が着用しているブラックとネイビーの2色展開。

ネイビーカラーは青みの少ないダークトーンでコーディネートしやすいカラーリングです。


最後になりますが、<ウールリッチ>をもっと知りたいという方にはこちらの本がお勧めです。



この本の著者である久安氏は、長年にわたり<ウールリッチ>に関わり、アジアのMr.WOOLRICHと呼ばれる人物です。

All Night BEAMS PLUS 水曜日担当佐久間が先週ご紹介しましたビームス プラス20周年<ウールリッチ>の別注の際にもご尽力いただきました。

是非読んで<ウールリッチ>の魅力を感じてみてください。


ブログを最後までご覧いただきありがとうございました。


本を読んで歴史を知り

洋服を着てモダンを感じ

ニューアウトドアラインの深みにはまる


気になった方は是非店頭又はオンラインストアをチェックしてみてください。


サミュエル金子