夜更かしの皆さま、こんばんは。
木曜日深夜担当のカリスマYANAIです。

さて、先週末は・・・
この時期は毎年恒例のBEAMS PLUSの2026Spring&Summer LOOK撮影を。
今年もまだまだ夏はこれからだというものの・・・
6月後半に控えるファッションウィークのBEAMS PLUS展示会に向けたとても重要な撮影。
来年リリースされるサンプルを用い、BEAMS PLUSチーム全勢力で臨むこのLOOK撮影は
毎度発見と刺激的な一大イベントの一つでもあります。

2026Spring&SummerでBEAMS PLUSディレクターの10周年を迎えるMZO。
撮影現場では常に抜け目ない様に目を向け、指示出しをしています。
まだまだ公開は先となりますが、
MZO率いるBEAMS PLUSのコレクション、今後ともこうご期待くださいませ。
今週はと言いますと・・・
アメリカからやっと届いたこちらの2ブランドがリリース。

モカシンシューズの聖地でもあり、創業から今でも伝統的な製法でモカシンシューズを作り続けているRancourt&Co.と
様々なブランドのOEMを経て、今現在でもアメリカ製のトラウザーズブランドとして現存するBARRY BRICKEN。
先日はどちらもBEAMS PLUSのInstagramアカウントにて公開されましたが、
MADE in USAの2ブランドが今週土曜日にいよいよ発売開始いたします。
Rancourt&Co.の紹介はビームス プラス 丸の内のMr.IVY ManことTAIJIのブログを参考にして頂き・・・
私からはBARRY BRICKENのご紹介を。

BEAMS PLUSではもう長らく取り扱いのあるBARRY BRICKEN。
1960年代にアメリカボルチモアで創業し、70年代にはNYへ進出。
BARRY BRICKENというブランドはもちろん、大手ブランドのトラウザーズも請け負ったり等、
アメリカ製のトラウザーズとしては長い歴史があります。

BEAMS PLUSでは別注を始め、様々なモデルを仕入れしてきました。
別注モデルとしてはかれこれ8年??位も前からあるロングセラーの1プリーツスタイルのチノトラウザーズ。
これはフロントに1プリーツ入り、裾にかけてテーパードが入るシルエット。
体型問わずに綺麗なシルエットで履けるモデルとして、
未だに人気が絶えない別注モデルです。

そして今回起用したモデルは
BARRY BRICKENのアーカイブから抜粋したプレーンフロント型のDavidと2アウトプリーツ型のSloanの2型。
プレーンフロント型は今までもBEAMS PLUSでも取り扱いはあるものの、
アメリカの生産工場を変更し、BEAMS PLUS用に作成してもらったモデル。

何故わざわざ工場を変更したのかというと・・・
ロングセラーの1プリーツスタイルのモデルが使用している工場に一括し、仕上がりの表情を揃える為。
というの・・・やはりアメリカの工場ではあるものの、
やはり工場が違う事で仕上がりの表情も異なってきます。
このタイミングで1プリーツスタイルの面に合わせるべく、今回の二型もそのような経緯にいたりました。
些細なことなのですが・・・
この工場は縫製や各パーツの作りがアメリカ製らしい大らかな作り。
良し悪し賛否両論あるかもしれませんが・・・
綺麗過ぎない素朴さを残し、
スポーツコートスタイルとアメリカンカジュアルスタイル、
両軸で合わせやすいチノトラウザーズが個人的には好みです。
少々話がそれてしまいましたが、早速モデルの紹介を。
プレーンフロントスタイル

これはパイプドステム型と呼ばれるテーパードを感じさせないストレートシルエット。
ウエストからヒップはきゅっとコンパクトに収まり、
裾幅はしっかりと確保されるシルエット。


60年代のスポーツコートスタイルには
このパイプドステム型が一番模範?的なシルエット。
プリーツモデルよりもディテールはシンプルですが、
その分癖なく着用できるモデルの一つ。
自分も長年愛用してきたDAVID型ですが、
BEAMS PLUSのスポーツコートとの相性はとにかく良いです。

クリースを入れてドレストラウザーズの代役にも
はたまた洗いざらしでよりカジュアルなチノトラウザーズの使い方も。
腰回りの収まりに対し、ストレートに落ちるシルエットはとても心地良いシルエットです。
レングスの長さはクッション?ノークッション?
裾の仕上げはダブル?シングル?はたまたカジュアルなステッチ走らせてタタキの仕上げ?
セオリーはあるかもしれませんが、ここはあくまでもお好みに。
2アウトプリーツスタイル
対して2プリーツスタイルのこちらはくぼみが外側に向いており、
深めのアウトプリーツ仕様。
屈伸運動が入ると、可動域が外に生まれ、ワタリ辺りには快適なゆとりを感じさせてくれます。

これは前述のDAVIDと同じサイズを履き比べると良く実感できるディテール。
座った時に腿に窮屈感を与えず、しっかりと可動域を確保してくれます。
とは言いつつ、やはり今となっては実用性よりも視覚的・ファッション的に重視されてきているディテールの一つ。
特に今回のプリーツは深く、迫力あるフロントスタイルが特徴的です。
プレーンフロントと比べると身幅が広いスポーツコートや短丈のボックスシルエットのブルゾン等と相性が良いです。
DAVID型よりも癖は強いですが、
よりトラウザーズを強調させるのであればこのSLOAN型はとにかくお勧め。
腰回りのボリューム感に対し、
膝まで綺麗なテーパードがかかり、
裾にかけては裾幅がしっかりある迫力あるシルエット。
一見、どちらもベーシックなチノトラウザーズの立ち位置ながら、
好きな人には全く別物なこの2モデル。
冒頭に触れた
テーパードシルエットの1プリーツ型
ベーシックかつスタイル問わずに合わせられるストレートシルエットのプレーンフロント型
そしてクラシックな面持ちで、迫力あるシルエットの2アウトプリーツ型
シルエット、ディテール違いのアメリカ製チノトラウザーズがやっと出揃いました。
全て裾はアンフィニッシュ仕上げ。
お客様の体型・スタイルに合った丈の長さ、裾の仕様を店頭スタッフがしっかりとご案内させて頂きます。
余談ですが、
DAVID、SLOANと言ったモデルネームは
当時、これらの型を流行らした営業マンのネームをとったとか。
決して特筆すべきシルエットやディテールではないものの、
こういった呼称はどこかブランドのアイコニックな一面が見れるポイントです。

普遍的なチノトラウザーズ。
世の中には色々なブランドからチノトラウザーズが出ています。
ただ、何となくこの素朴?大らかな?アメリカ製らしいチノトラウザーズは今となっては少し珍しいかもしれません。
今週末からはモデル毎にサイズと色が山積みになっているかと思いますので、
気になる方は取り扱い店舗にてゆっくりと履き比べ、吟味してください。
私は1プリーツ、プレーンフロントを所有しているので、
早速アウト2プリーツ型を手に入れようかと。
同時リリースのRancourt&Co.と一緒に。
カリスマYANAI